股関節シリーズ10:人工骨頭・人工関節の最小侵襲術(Minimally Invasive Surgery:MIS)

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はじめに

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股関節シリーズ9で出てきたMISについてよくわからないのでもう少し教えてもらいたいのですが・・・

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では、今回はMIS(Minimally Invasive Surgery)についてより詳しく見ていきましょう!

MIS(Minimally Invasive Surgery)とはそもそも何か

MISの概念は、できる限り皮膚の切開を少なくする手術を行うこと

小さい切開で行うことにより、関節や筋肉の侵襲範囲も狭くなり、術後の回復が早く、リハビリテーションの効果も得られやすく、入院期間も短縮します。

従来の後方進入アプローチについて

  • 従来から多く用いられている方法であり、今もなお半数以上が後方進入であるとの記事もあり、重要です。
  • 臨床でも後方進入のケースを見かけることが多いです。
  • 脱臼肢位は、学校でも習います、屈曲・内転・内旋の複合運動です。

この方法は、

  1. Moore法:股関節を45度屈曲し、大腿骨軸に沿った皮切を加え、伸展位にしたときに近位部が後方へ向かうもの。
  2. 後方侵入でのMIS:Moore法同様の肢位で、Moore法のやや下方の皮膚を切開するようほうなどがあります。
  • 後方アプローチは人工股関節手術の70%以上で最も多く用いられている
  • 大殿筋を縦割し、中殿筋の後方より侵入し、短外旋筋群を切離しておこなう
  • 真の意味ではMISではないと考えられます。
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後方侵入の切開

後方侵入の深部展開については、短外旋筋と関節包を切開する点がポイントです。

できる限り大転子側で切除するように行うようです。

上手くいかない場合、大腿方形筋と大殿筋の大腿骨付着部を切離する場合があるそうです。

筋を切らない前方系アプローチ

真のMISともいわれています。前方系のアプローチでは、筋の切開を行わずに手術を行うことができます。

主に以下3種類の方法があります

  1. 仰臥位前法進入法(DDA):縫工筋と大腿筋膜張筋の間から進入します。
  2. 仰臥位前外側進入法(ALS):大腿筋膜張筋と中殿筋の間から進入します。
  3. 側臥位前外側進入法(OCM):大腿筋膜張筋と中殿筋の間から進入します。

 すべて、脱臼肢位が、伸展・内転・外旋となりますので、注意が必要です。

 進入方法の使い分けはどのように行われているのか。

  1. 後方侵入:他のアプローチと比較して、容易に展開しやすいメリットがあり、手術時の骨折リスクが比較的少ない利点があります。しかし、脱臼リスクは他の進入方法と比較して高いです。
  2. 前方進入:股関節は前捻角がついており、臼蓋は前外側下方を向いているため、カップを入れやすいが、ステムは後方の方が入れやすいです。人工骨頭(BHA)には不向きかもしれません。リスクとして、骨折しやすく、大腿外側部に知覚障害を合併する可能性あります。しかし、侵襲がすくなくてすみます。
  3. 前外側進入:骨折はややしやすいものの、カップ・ステムともにそこそこ入れやすく、脱臼リスクは少ない利点があります。しかし、骨折の可能性はやや多くなります。

高齢者の手術に対しては、骨粗鬆症などにより骨折リスクが高い方が多いので、後方アプローチが向いているのではないかと思います。

骨が丈夫であれば、脱臼リスクの少なく、侵襲の少なくて済む前方系アプローチが向いていると考えられます。

考察

術創部の切開の後をよく確認し皮切の範囲が大きいか、小さいか見ているうちに、普段と違う切り方をしている人がいれば、アセスメントが変わってくるかもしれませんね。

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