医療従事者必須知識!急変時DNAR、急変時ナチュラルコース、急変時フルコースの用語の理解

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本日はリスク管理について復習というか用語の整理の記事を書きました。一緒に急変時の対応コースについて整理して行きましょう。

目次

急変時DNARについて

Do Not Attempt Resuscitation(DNAR)とは、日本集中治療医学会の「DNAR指示のあり方についての勧告」によると「1.DNAR指示は心停止時のみに有効である。心肺蘇生開始以外は集中治療室入室を含めて通常の医療・看護については別に議論すべきである」

このことから、心停止時以外の治療にはなんら影響をあたえない、適応しないことが示されています。

また、

「DNAR指示のもとに心肺蘇生以外の酸素投与、気管挿管、人工呼吸器、補助循環装置、血液浄化法、昇圧薬、抗不整脈薬、抗菌薬、輸液、栄養、鎮痛・鎮静、ICU入室など、通常の医療・看護行為の不開始、差し控え、中止を自動的に行ってはいけない。」

急変時に何も対応をしないことと勘違いしないように注意が必要です。

もともと、DNRという表現でありましたが、蘇生の可能性が高いにも関わらず心肺蘇生を行わないという印象を持たれやすいとしてAttempt(試み)を加えて、蘇生の可能性が低いため心肺蘇生を試みないという意味でDNAR(Do Not Attempt Resuscitation)という表現が使われるようになったようです。

つまり、DNARは心肺停止時にのみ適応になること。心配蘇生に成功することがそう多くない中で蘇生のための処置を試みない用語として使用されている。リハビリを拘縮予防で行っている方に対して、いつ急変してもおかしくない方がいますので、そういった方の対応でご家族の希望などから選択されます。DNARは次のナチュラルコースとほぼ同様の考えになると思います。

また、リスク管理ハンドブックによると、2次救命であるACLSの際はDNARの患者様には行わないとの記載があります。

急変時ナチュラルコース

  • 急変時や心拍数が徐々に落ちてきた際などに薬剤などを使用しない
  • 自然に心臓が止まるのを待つ
  • 心停止しても心臓マッサージは行わない
  • 苦痛緩和や最低限の点滴などは行う

ナチュラルというのは、侵襲的な処置や蘇生処置を行わず、自然に見守りお見送りするといった延命をしないことからつけられています。

急変時フルコース

  • 心拍数や血圧が落ちてきたら昇圧剤などの薬剤を積極的に使用
  • 心臓が止まってしまった場合は心臓マッサージをする

フルコースの場合は、結構患者様にとってはつらい状態で、重度の浮腫で手足がパンパンになり、褥瘡や気管切開により暴れてしまうため、薬で意識をなくし、人工呼吸器につないで・・・などの対応をとる場合もあるそうです。つらい思いをしていても、本人の意思を伝えることもできません。

ご家族の方はできるだけ長く生きてほしいということでフルコースというのは選ばれる場合が当院でもあります。しかし、本人にとって本当にフルコースが幸せか疑問が残ってしまいます。

まとめ

基本的には、徐々に弱ってきたときに、昇圧剤を使うかどうか、そのまま徐々に衰弱し心停止した時に対応するかどうかという選択場面において、急変時DNAR、ナチュラルコース、フルコースを事前に家族に説明し、どう行動するかにつなげるために行います。リハビリ中の急変もありますので、こういった対応についても知っておくことは重要であると思いました。

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