肩鏡視下腱板修復術後の理学療法【固定期:自動ROM開始までの間】

今回は、肩鏡視下腱板修復術後の理学療法において、自動ROM開始までの間どういった理学療法をしていくべきかについて知識を整理していこうと思います。

今回の記事はこんな方向けに書きました

  • 腱板断裂の方の理学療法は初めてで何をして行けばよいのかわからなくて困っている
  • 他動のROMとモビライゼーションくらいしかできることが思いつかない
  • 腱板断裂の理学療法についてどう行うか再確認したい

この記事を書いている私は、認定理学療法士(運動器)を取得し、過去にも肩関連の記事を執筆させていただいております。

目次

術後理学療法のポイント

腱板断裂の手術では、断裂した部分に、スーチャーアンカーと呼ばれるもので、強固に内固定します。小断裂では1~2本、中断列では3~4本使用し、大断裂では4~5本使用します。

強固に内固定されるのですが、縫合部への緊張は断裂サイズが大きくなるほど大きくなるため、術後3週間は外転枕を使用することが多いです。内転、内外旋における縫合部の緊張状態を手術をしたDr.から確認してくことが望ましいです。そういった情報を参考にしつつ、要するに術後の理学療法中の再断裂を防ぐ重要な情報になります。

最重要は再断裂予防

原則として、術後の状態はさまざまで、個々の症例に応じた対応が重要になる。リスク管理として、以下の点はDr.や前医からの情報として確認しておくべき点である。

  • 術中の縫合状態
  • 挙上、内転、内旋、外旋で縫合部へかかるストレス
  • できるだけ避けるべき肢位

修復した腱板は、約3週間で線維性の癒合が始まり、約3ヶ月で治癒すると考えられている。

具体的な対応

主に介入内容としては、他動運動、肩甲帯エクササイズ、肩関節周囲筋の等尺性収縮、手指から肘関節の関節可動域練習、ボール握りなどがあります。

他動運動について

基本原則は、愛護的に行い、上記の通り、再断裂を予防しつつ行います。目的は可動域の拡大ではなく、手術侵襲による関節包、滑液包、筋、脂肪体などの癒着を防止することが重要な目的になります。

術後の症例の場合、創部痛、心理的問題で大胸筋や小胸筋を過剰に収縮し、肩関節全体を防御している症例がいるのでそういった症状がみられるか確認して、対応していきます。対応としては、肩関節挙上の制限因子にならないように、十分なリラクゼーションを図ることが重要です。

肩関節以外にもその周囲の肩甲胸郭関節の可動域や筋力維持として肩甲帯エクササイズや肩関節周囲筋の等尺性収縮を行います。

  • 介入するポジションや可動域練習を行う際の注意点としては、以下のポイントがあります。
  • 肘の下や腹部にバスタオルを置き、肩甲骨面上で過度な内旋位をとらないように配慮する
  • 接触面をなるべく広くして、十分に脱力できる環境づくりをする
  • ポジショニングとしては、疼痛増強の防止、睡眠障害から生じるリラクセーションの不足の予防を考えてクッションや枕を用いて良肢位を保つ

まとめ

今回は基礎的な内容を中心になりました。介入時に踏まえておきたいポイントになりますので、まずは抑えておく必要があります。より効果的な方法については、今後さらに情報収集して行ければと思います。

参考文献

↓第三版が出版されております。

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