理学療法の提供単位における適正単位について考えてみる

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士では、1単位20分でリハビリテーションを実施しています。この実施単位については、病院によって、大きく異なっており、決められた基準が存在していない現状があります。病院のマンパワーなども影響するため、どこの病院でも同様の単位を提供することは難しいと思いますが、これについてどう考えて提供単位を決めていくかは非常に重要な視点だと思います。今回は、理学療法における適正単位について考えていこうと思います。

目次

適正単位を決める上で重要になる視点3つ+1つ

1、国の医療費削減からの視点

提供単位数について考えているとき、医療費削減を目指した国の施策が大きく関わってくると思います。リハビリを行う単位数は多ければ多いほうが良いというのは、今の時代では正解ではないと考えています。提供単位数が多いほうが、リハビリ効果が高いかというと結果的にそうでもないことは研究からも経験からもわかってきます。

例えば、リハビリ意欲の低い脳梗塞の患者さんであれば、9単位しても内容的に大した練習ができず、リハビリの効果は得られないというのはイメージしやすいと思います。

2、患者さんの持っている要素からの視点

しかし、それだけでなく、多くの合併症や高次脳機能障害、認知症など様々な要因によってリハビリの効果が得られやすいか否かが決まってくると思います。

3、費用対効果からの視点

私の考えでは、提供単位を決めるのにあたって、効果が得られることが大前提ですが、可能出れば提供単位は少ないほうが良いと思っています。医療費の問題もありますが、少ない単位数での良くするというのは、理学療法の質としては高いと考えています。

要するに効率的な理学療法を考えると、長い時間を行って効果を得るよりも、少ない時間で効果を出したほうが、費用対効果が高いということになります。なので、適正単位を考える上で、費用対効果が高い=質の高い理学療法といった考え方は大切だと思っています。

4、病院の限界からの視点

上記の様な視点を考えても、病院でできることは限られています。そのため、自分の病院ではどうするべきかは病院によって異なると思います。当院では、透析患者さんが多く、リハビリを行っている方では火組の方が多いです。そのため、火曜日、木曜日、土曜日は単位が少なくなりやすい傾向があります。また、外来リハビリを行う方も曜日別で人数が大きく異なる場合があり、毎日同じ単位数を提供することができない場合が存在します。

上記の視点から考えることが必ず必要ですが、そこから病院の中でできることを考えた上で適正単位を決めていくことが望ましいですね。

結局どうするのが正解か?→小数点単位の適正単位の決定

現状正解にたどり着いていないわけですが、当院の適正単位を2単位、3単位と決めてしまうと、曜日によって単位数が減ってしまう場合があり、適正単位を提供することができていないという状態になってしまいます。そのため、より詳細に適正単位について決める方法を提案しています。それは、小数点単位での適正単位の決定です。

適正単位を決めるためのフローとして、単位を多くすべき要素と単位を少なくすべき要素について、基準化し、当てはまる要素に応じて加点していきます。その合計点数を適正単位とします。

合計点数は、小数点単位での決定になるので3.4単位とか2.8単位とかになると思います。

最終的に1日の提供単位は3単位や2単位となってしまいますが、3.4単位の方は、3.1単位の人よりリハビリの優先度が高いと考えられるため、週単位でみた場合どこかで優先的に増単してあげることで、適正単位に近づきます。

まだ、構想段階ですが、こうすることで、患者さんの不利益を極力減らし、必要な単位を十分提供した上で、医療費も削減できる仕組みになるのではないかと考えています。

まとめ

適正単位については、研究も少なく、どうするか悩んでいる方も多いのではないかと思います。今回の方法をもう少し具体化して、研究としてどこかで発表していくような形が取れるとより良いかと考えています。先行研究などご存知の方がいればツイッターなどでご連絡いただけると嬉しいです。

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