認知症リハビリの効果とは?運動や介護保険・家族の関わり方

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認知症リハビリの効果とは?運動や介護保険・家族の関わり方
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ご家族が認知症と診断されて、「リハビリって本当に意味があるのかな」「どこで何を受ければいいんだろう」と、不安な気持ちでこのページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

実はリハビリには、できること・できないことの境界線があって、そこが分かるだけでも気持ちがぐっと楽になるものなんですね。

この記事では、認知症リハビリの目的と、運動で期待されていること、介護保険で使えるサービス、ご家族ができる関わり方を、順を追って整理していきます。

理学療法士としての専門知識と、公的な資料などの両面から解説していきますので、ご家族の次の一歩を考えるヒントにしていただけると嬉しいです。

目次

認知症リハビリの目的|残っている力を活かす

認知症リハビリの目的|残っている力を活かす

まず大前提として知っておいていただきたいのは、認知症リハビリは、失われた認知機能を完全に取り戻すことを約束するものではない、ということですね。

日本作業療法士協会の協会誌では、認知症の方への作業療法について、ご本人の「有する認知機能等の能力をしっかりと見極め、これを最大限に活かしながら」支援していく考え方が示されています[1]。

つまり、できなくなったことを数えるのではなく、今できること・残っている力を見つけて、生活の中で使い続けられるようにするのが、リハビリの基本的な考え方です。

認知症の診断や治療そのものは医師が行います。リハビリは、その診断や治療方針を踏まえて、医師の指示のもとで進めていくものです。

運動は、身体機能の維持と転倒予防に役立つと考えられている

運動は、身体機能の維持と転倒予防に役立つと考えられている

認知症のある方は、活動量が減ると筋力や関節の動きが落ちやすく、転倒のリスクも高くなりがちです。

長寿科学振興財団の健康長寿ネットでは、認知症に対する運動療法として、関節の動きを保つ運動や筋力をつける運動、ストレッチなどが紹介されています。身体機能を保つことは、転倒や拘縮(関節が固まること)を防ぎ、介助量を軽くすることにもつながる、と説明されています[2]。

また同じページでは、10分間の軽い運動でも実行機能(物事を計画して進める力)の課題成績が上がったという研究結果も紹介されています[2]。

ただし、これは「やれば必ず良くなる」「進行が止まる」という意味ではありません。運動は、生活機能を保つための一つの手段として、ご本人の体調や状態に合わせて無理なく取り入れていくものだと考えていただけると安心です。

介護保険で使えるリハビリ|訪問リハビリ・通所リハビリ

介護保険で使えるリハビリ|訪問リハビリ・通所リハビリ

ご家族だけで頑張ろうとすると、どうしても息が詰まってしまいますよね。

介護保険では、理学療法士などの専門職が自宅を訪ねる「訪問リハビリ」や、施設に通う「通所リハビリ」などを使えます。利用には、医師の指示や、要介護・要支援の認定が必要です。

訪問リハビリには、認知症の方に向けた加算もあります。厚生労働省の資料では、要介護の方に対する訪問リハビリの加算の一つとして、認知症短期集中リハビリテーション実施加算(240単位/日)が示されています[3]。

加算が使えるかどうかは、ご本人の状態や事業所の体制によって変わります。気になる方は、担当のケアマネジャーや事業所に確認してみてくださいね。

「指示が入らない」「すぐ忘れる」ときの関わり方のヒント

「指示が入らない」「すぐ忘れる」ときの関わり方のヒント

認知症のある方のリハビリでは、言葉での指示が伝わりにくい日や、直前のことを忘れてしまう場面がありますよね。

そんなときは、関わり方を少し工夫するだけで、スムーズに進むことがあります。

  • 短い言葉で、一度に一つずつ伝える
  • 言葉だけでなく、動作を見せたり、手を添えたりして伝える
  • ご本人の調子が良い時間帯に合わせて行う
  • できたことに目を向けて、さりげなく伝える

もちろん、すべての方に同じ方法が合うわけではありません。ご本人の反応を見ながら、担当の専門職と一緒に合う方法を探っていくという視点を持ってみるのもおすすめです。

家族の関わり方と、介護する方自身の負担軽減

家族の関わり方と、介護する方自身の負担軽減

ご家族の声かけ一つで、ご本人の安心感は大きく変わりますね。

  • 「早く」「ちゃんと」ではなく「ゆっくりでいいですよ」と伝える
  • できたことに目を向けて、さりげなく褒める
  • 失敗しても責めず、見守る

そしてもう一つ大切にしていただきたいのが、介護するご家族自身の負担軽減です。日本作業療法士協会の協会誌でも、認知症の方への作業療法の実践で、介護負担感が軽度に改善したことが報告されています[1]。

  • デイサービスや訪問リハビリなどを積極的に活用する
  • 一人で抱え込まず、ケアマネジャーに相談する
  • 休める時間を意識的に確保する

介護する方の心身の余裕も、ご本人を支える大切な力です。ちょっとした困りごとでも、遠慮なく専門職に話してみてくださいね。

まとめ:認知症リハビリ

まとめ:認知症リハビリ

ここまで認知症リハビリについてお伝えしてきましたが、改めて大切なポイントをまとめておきますね。

  • 目的は、残っている力を活かして、生活をできるだけ長く支えること(失われた機能を完全に取り戻すことを約束するものではありません)
  • 運動は、身体機能の維持や転倒予防に役立つと考えられている手段の一つ
  • 介護保険の訪問リハビリ・通所リハビリは、医師の指示や認定があれば利用でき、認知症の方向けの加算もある
  • ご家族の関わり方と、介護する方自身の負担軽減も大切

制度の詳細や数字は変わることもあるため、ご不明な点は担当のケアマネジャーや主治医にその都度確認してみてくださいね。

引用文献

[1] 日本作業療法士協会. 認知症の方への作業療法. 日本作業療法士協会誌 161号. https://www.jaot.or.jp/member/kikanshi/category/3296-c/detail/1151/. 2025年8月15日. アクセス日: 2026年10月07日.

[2] 長寿科学振興財団. 認知症に対する運動療法. 健康長寿ネット. https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/ninchi-undou.html. 発行年不明. アクセス日: 2026年10月07日.

[3] 厚生労働省老健局. 訪問リハビリテーション. 社会保障審議会介護給付費分科会(第259回)資料4. 厚生労働省ホームページ. https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716096.pdf. 2026年6月29日. アクセス日: 2026年10月07日.

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