「勇気づけ」が心身の健康回復に大きな役割を果たす
毎日仕事に家事に忙しいあなた、お疲れ様です!理学療法士のPTケイです。
最近、なんだか疲れが取れない…やる気が出ない…なんて感じていませんか?
実は、「勇気づけ」が心身の健康回復に大きな役割を果たすって知っていましたか?
(引用元:深沢孝之, 中野博子. (2021). 心身の健康回復過程における勇気づけのコミュニケーションに関する研究. 心身健康科学, 17(1), 13-20.)
なんだかモヤモヤ…そんな時は「勇気づけ」が必要かも?
深沢先生と中野先生の研究によると、心身の健康を回復していく過程で、周りの人から「勇気づけ」られる経験が、心と体に良い影響を与えるんだそうです。
ですが、心身の問題を抱えている人への接し方は本当に難しいですよね。
- 「頑張って!」の言葉がプレッシャーになってしまうことも…
- よかれと思ってかけた言葉が、逆に傷つけてしまうことも…
だからこそ、「勇気づけ」の基本的な考え方を知っておくことが大切なんです。
この研究では、たくさんの人の経験から「勇気づけ」に共通するポイントを整理してくれています。
具体的には、「勇気づけ」られると、
- 体: 心が軽くなったり、ホッとしたり、温かい気持ちになったりする。(勇気の身体感覚)
- 心: 前向きな気持ちになれたり、自分に自信が持てたり、人とのつながりを感じたりする。(つながっている感覚)
- 行動: 自分の課題を理解し、未来に向かって進んでいこうと思える。(新しい意味の獲得、回復へ踏み出す)
といった変化が起こるようです。
職場で「勇気づけ」られたエピソード
例えば、こんな場面を想像してみてください。
あなたは大きなプロジェクトを任され、連日残業続き。プレッシャーで押しつぶされそう…そんな時、
- 上司が「○○さんなら大丈夫!いつも頑張り屋さんだから」と声をかけてくれた。
- → 信頼されていると感じ、安心する。(勇気づける側の 解決の方向性創り:信頼・期待を示す)
- 同僚が「大変そうだから、手伝うよ!」と笑顔でサポートしてくれた。
- → 孤独を感じず、仲間意識が芽生える。(勇気づける側の つながりの維持:孤独時に協力を示す / 勇気づけを受ける側の つながっている感覚:仲間意識)
どうでしょう? 少し気持ちが楽になりませんか?
このように、周りの人のちょっとした言葉や行動が、私たちを「勇気づけ」、心身の健康を支えてくれるんですね。
あなたも周りの人を勇気づけてみませんか?
「勇気づけ」は、周りの人からもらうだけではありません。
あなたも、周りの人を勇気づけることができます。
- 困っている人がいたら、「何かできることある?」と声をかけて、じっくり話を聞いてみる。
- → 相手の気持ちを理解し、共感する。(勇気づける側の 認める・肯定する:受容・傾聴的態度、共感を示す)
- 頑張っている人がいたら、「いつもお疲れ様!すごいね!特に○○の部分が素晴らしいと思うよ!」と具体的に褒めてみる。
- → 努力を認め、自信をつけさせる。(勇気づける側の 解決の方向性創り:肯定的な面・プロセスの評価)
ただし、心身の状態や性格は人それぞれ。
「この人にはこの言葉が効く!」という魔法の言葉はありません。
大切なのは、相手の状況や気持ちを理解しようと努めること。
そして、勇気づけの基本的なポイントを参考に、自分なりの「勇気づけ」を見つけることです。
まとめ
「勇気づけ」は、心身の健康を保つための大切な要素の一つ。
周りの人とコミュニケーションをとり、互いに「勇気づけ」合うことで、心も体も元気になり、毎日を笑顔で過ごせるはずです。
ぜひ、今日から「勇気づけ」を意識してみてくださいね!
P.S. 勇気づけについてもっと知りたい方は、深沢先生と中野先生の論文を読んでみてね!