病気や怪我の後、 「回復期リハビリテーション」 を受ける方は多いでしょう。
回復期リハビリテーションとは、 急性期治療 を終えた患者さんが、 日常生活動作 の能力を回復し、 社会復帰 を目指すためのリハビリテーションです。
この 回復期リハビリテーション において、 患者さん が どれくらい意欲的 に リハビリ に 参加 できるかは、 とても重要 です。
リハビリへの意欲と運動機能の関係
石垣ら(2017)は、 回復期リハビリテーション病棟 に入院中の患者さんを対象に、 リハビリへの参加意欲 と 運動機能 の 関係 について調査を行いました。

その結果、 リハビリへの参加意欲が高い 患者さんほど、 運動機能 が 高い 傾向があることが分かりました。
つまり、 やる気 が 回復 や 社会復帰 を 後押しする 可能性を示唆しています。
なぜ意欲が大切なの?
リハビリテーションは、 辛く、 大変 なことも多いです。

しかし、 「良くなりたい」、 「元の生活に戻りたい」 という 強い気持ち を持つことで、 困難 を 乗り越え、 リハビリ を 継続 することができます。
また、 意欲的 に 取り組む ことで、 脳 が 活性化 され、 運動学習 の 効率 が 高まる とも言われています。
意欲を高めるためには?
では、どのようにすれば リハビリテーション に対する 意欲 を 高める ことができるのでしょうか?

- 目標 を 設定 する
- 「歩けるようになりたい」
- 「一人でトイレに行けるようになりたい」
- 「家に帰りたい」
- 「仕事に復帰したい」
- など、 具体的な目標 を設定することで、 モチベーション を 維持 しやすくなります。
- 成功体験 を 積み重ねる
- 小さな目標 を 一つずつ達成 していくことで、 自信 と 達成感 を得られます。
- 「できた!」 という 喜び を 感じる ことで、 さらに意欲 が 高まります。
- 周囲 の サポート を 得る
- 家族 や 友人、 医療従事者 など、 周囲 の 人々 からの 励まし や サポート は、 大きな力 になります。
- 不安 や 悩み を 相談 し、 気持ち を 楽 に する ことも 重要 です。

もしご家族の方がリハビリをしているのであれば、ぜひご家族の方は励ましやサポートをしたり、入院中の様子を聞いてあげてください。きっと、喜びますし、モチベーションも変わってくると思います。
まとめ
回復期リハビリテーションにおいて、 患者さん の リハビリ に対する 参加意欲 は、 運動機能 の 向上 に 大きく貢献 する 可能性 があります。
目標 を 設定 し、 成功体験 を 積み重ね、 周囲 の サポート を 得る ことなどで、 意欲 を 高め、 リハビリテーション を 成功 させましょう。
重要なお知らせ
本記事は、回復期リハビリテーションと参加意欲に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の医学的アドバイスを提供するものではありません。 リハビリテーションに関する具体的な内容については、必ず医療従事者にご相談ください。
注釈
- 本研究では、リハビリへの参加意欲と運動機能の間に相関関係があることが示されましたが、因果関係については明らかにされていません。
参考文献
- 石垣智也, et al. (2017). 回復期リハビリテーション病棟入院患者における入院初期のリハビリテーションへの参加意欲と Functional Independence Measure との関係 ─多施設共同研究─. 理学療法科学, 32(4), 521-525.