Bさんうう……仕事がつらくてうつ病になって、
もうずっと休んでしまっています。
でも、彼氏が『気分転換に旅行に行こう』って誘ってくれたのです。
正直、行きたい気持ちはあるけど……
職場の人に知られたら『病気で休んでるのに遊んでる』
って思われそうで怖いです。
やっぱり断るべきなのかなあ?



Bさん、その気持ち、痛いほどよくわかりますよ。
実は私も、うつ病で休職していた時期に旅行に行ったことがあるんです。
『職場の人に見られたらどうしよう』という恐怖と、『でも行きたい』という本音の間で揺れますよね。



えっ! PTケイさんも行ったことがあるんですか?
でも、それって医学的に大丈夫なんですか?
悪化したりしないでしょうか?



結論から言うと、
『正しい方法』で行けば、旅行は立派なリハビリになります。
むしろ、家に閉じこもり続けることの方がリスクが高いという科学的データもあるんですよ。
今回は、理学療法士としての『科学的根拠(エビデンス)』と、実際に休職中に旅行をして回復につなげた私の『体験談』を交えて、
あなたの背中を押すための記事を書きました。
これを読めば、罪悪感を手放して、心から休める旅のヒントが見つかるはずです。
1分でわかる要約 (1-Minute Summary)
🌱 この記事の結論:旅行は「逃げ」ではなく「回復への近道」です
- ✅ 【科学的根拠】旅行に行かない方がリスク? 家に閉じこもり旅行を避けることは、うつ病のリスクを高めるという「負のループ」が研究で示唆されています。転地効果は脳への薬になります。
- ✅ 【経験則】「ゆる旅」が鉄則 観光地を詰め込むのはNG。1日1〜2箇所に絞り、疲れたらすぐ休む「余裕を持ったスケジュール」が成功の鍵です。
- ✅ 【マインド】「〜したい」を殺さない 「休まなきゃいけない」という義務感より、「行きたい」という本音を大切にすることが、心の回復への第一歩です。
- 🕊 PTケイのひとこと: 「バレるのが怖いなら、徹底的にお忍びで行きましょう。あなたの人生は、誰かの評価のためにあるのではありません。」
私の体験談 (Main Content)
「家に閉じこもる」ことが正解とは限らない
うつ病で休職中、「療養=家でじっとしていること」だと思っていませんか?
私も当初はそう思い込み、自分を律していました。
しかし、ある時、妻との旅行のチャンス(GoToトラベルの時期でした)があり、思い切って出かけることにしたのです。
結果として、これは正解でした。
医学的にも、「旅行に行かないこと」自体がリスクになる可能性が指摘されています。
📖 科学の視点:旅行とメンタルヘルスの関係



家に閉じこもって天井を見つめ続けるよりも、
日常から物理的に離れる(転地効果)ことで、
脳が「病気モード」から一時的に解放されるのです。
失敗しないコツは「スーパー銭湯で漫画を読む」くらいの緩さ
とはいえ、健康な時と同じような旅行をしてはいけません。
うつ病の状態は、エネルギーが枯渇しかけている状態です。
私が実践した旅行は、「極限まで何もしない旅」でした。
長野へ旅行に行った際、私がメインでしたことは「ご当地のちょっと珍しいスーパー銭湯」に行くこと。
そこで半日以上、漫画を読んだり、同じ建物内でご当地グルメを食べたりして過ごしました。
観光地を巡りまくるのではなく、「場所を変えてダラダラする」。これが重要です。
私の経験上、活動的な時間(観光や散策)は「30分〜1時間」程度に抑えるのがベストです。
残りの時間は、ホテルで寝たり、温泉に浸かったりする「リラックスの時間」に充ててください。
📖 科学の視点:自然の癒やし効果



私がドライブで少し山へ行ったり、紅葉を眺めたりしたのも、理にかなっていたわけです。
派手なテーマパークよりも、静かな自然の中で過ごす方が、脳の疲労回復には効果的です。
「職場への罪悪感」との向き合い方
あなたが一番悩んでいるのはここですよね。
「同僚は働いているのに、自分だけ楽しんでいいのか」「もし旅先で誰かに会ったらどうしよう」。
正直に言います。
私も旅行中、「ここで職場の人に会ったら最悪だな」とずっと思っていました。ビクビクしていました。
でも、今振り返って思うのは、
「あの時、自分の『行きたい』という気持ちを殺さなくて本当によかった」ということです。
自分に厳しくしすぎてしまう性格だからこそ、私たちはうつ病になったのかもしれません。
「休まなきゃ」という義務感で自分の「やりたい」を押しつぶすことは、回復を遅らせる原因になります。
📖 科学の視点:休暇の保護効果



休むこと、楽しむことは「サボり」ではなく、あなたが仕事に戻るための「必要な治療」です。
もし誰かに見られたとしても、「主治医にリフレッシュを勧められて」と堂々としていればいいのです(実際、多くの医師は勧めます)。
それでも怖いなら、SNSには一切投稿せず、「完全極秘の忍び旅行」として楽しめばいいのです。
それもまた、一つのスリルとして楽しんでしまいましょう。
PTケイのQ&A (Q&A Section)
まとめ (Conclusion)
- 🔍 【まとめ1】科学も「旅」を支持している 旅行を避けることは、かえってうつ病のリスクを高めます。環境を変えることは、脳にとって必要な治療アプローチの一つです。
- 🎯 【まとめ2】頑張らない旅行プランを 「観光30分・休憩たっぷり」が黄金比。スーパー銭湯や森林浴など、身体的負担の少ないアクティビティを選びましょう。
- 🕊 【まとめ3】罪悪感は捨てて「お忍び」で 職場の視線よりも、あなたの「行きたい」という心の声を優先してください。SNS断ちをして、目の前の景色とパートナーとの時間を楽しみましょう。
【読者への最後のエール】 旅行に行きたいと思えたこと。それ自体が、あなたの心が回復しようとしている証拠です。 「〜すべき」で生きてきた自分を、少しの間だけ解放してあげてください。 行ってらっしゃい。良い旅を!
参考文献 (References)&注意喚起 (Disclaimer)
参考文献 (References)
- Hyun S, Lee Y, Park S. No travel worsens depression: reciprocal relationship between travel and depression among older adults. Ann Gen Psychiatry. 2022;21(1):31.
- Yeon PS, Jeon JY, Jung MS, et al. Effect of Forest Therapy on Depression and Anxiety: A Systematic Review and Meta-Analysis. Int J Environ Res Public Health. 2021;18(23):12685.
- Kim D. Does paid vacation leave protect against depression among working Americans? A national longitudinal fixed effects analysis. Scand J Work Environ Health. 2019;45(1):22-32.
- Cole S, Hua C, Peng S, Wang W. Exploring the Relationship of Leisure Travel with Loneliness, Depression, and Cognitive Function in Older Adults. Int J Environ Res Public Health. 2024;21(4):498.
- Burrer A, Spiller TR, Koussemou JM, et al. Psychiatric treatment outcomes of travelers admitted to a psychiatric hospital: a retrospective analysis. Trop Dis Travel Med Vaccines. 2025;11(1):9.
注意喚起 (Disclaimer)
本記事は、理学療法士の国家資格を持つ筆者の知識と経験、および執筆時点での信頼できる文献に基づいて作成されていますが、医学的な診断や治療を提供するものではありません。
記事内で紹介しているセルフケアや運動は、万人に効果を保証するものではなく、お体の状態によっては適さない場合もあります。
・現在、医師の治療を受けている方は、主治医の指示を優先してください。
・痛み、しびれ、強い疲労感などがある場合は無理を行わず、速やかに専門の医療機関を受診してください。
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