要支援2の訪問リハビリ!費用・条件・要介護1移行の注意点

当ページのリンクには広告が含まれています。
要支援2の訪問リハビリ!費用・条件・要介護1移行の注意点
  • URLをコピーしました!

親御さんが要支援2の認定を受けて、「訪問リハビリって使えるの?」「要支援1と何が違うの?」と、費用や回数のことも含めてモヤモヤしている方、多いんじゃないかなと思います。

私自身、現役の理学療法士として要支援区分の利用者さんを数多く担当してきましたので、その臨床経験と介護保険制度の公的な基準をもとに、今回きちんと整理してお伝えしていきますね。

この記事では、要支援1との違いから訪問リハビリを使うための条件、支給限度基準額と自己負担の目安、そして状態が変わって要介護1へ移行する際の注意点まで、順を追って解説していきます。

読み終わる頃には、迷わずケアマネジャーさんに相談・申請を進められる状態になっているはずですよ。

目次

要支援2は要支援1より心身状態が低下した段階

要支援2は要支援1より心身状態が低下した段階

要支援2は、要支援1に比べて心身機能の低下がもう一段進んだ状態を指す認定区分ですね。「支援が少し必要」というより、「日常生活のあちこちで見守りや介助の場面が増えてきた」イメージです。

具体的な状態像で見ると、次のような違いがあります。

  • 要支援1:食事・排泄などの基本動作はほぼ自立し、家事の一部など限られた場面で支援が必要
  • 要支援2:歩行や立ち上がり動作が不安定になり、見守りや介助を要する場面が増える

大事な前提として、要支援2は「要介護1」とは区別される段階です。認知症などによる判断力の著しい低下がなく、適切な介護予防サービスで状態の維持・改善が見込める場合に、要支援2と判定されます(この線引きはご家族にとって分かりにくいところですよね)。

なお、状態が悪化して要介護1相当になっても自動的に区分は切り替わらず、区分変更申請という手続きが別途必要になる点も覚えておいてください。

要支援2で訪問リハビリを使う3つの条件

要支援2で訪問リハビリを使う3つの条件

要支援2の方が訪問リハビリを利用するには、大きく分けて3つの条件をクリアする必要がありますね。順番に見ていきましょう。

要介護認定で要支援2と判定される

まず前提として、市区町村の要介護認定審査で「要支援2」の認定を受けていることが必須です[1]。要支援2は要支援1より心身機能や生活動作の低下がやや進んだ区分で、支給限度基準額も月10万5,310円程度と高めです。

(この認定がないと、そもそも訪問リハビリの土台に乗れないんですよね…)

主治医から訪問リハビリの指示書をもらう

次に必要なのが、主治医の指示です[1]。心身機能の維持・回復や自立支援のために訪問リハビリが必要だと医師が判断し、指示書を交付してもらって初めてサービスが動き出します。

ケアプランに訪問リハビリを位置づける

最後に、地域包括支援センターの担当者と相談し、介護予防サービス計画(ケアプラン)に訪問リハビリを組み込んでもらう必要があります。

訪問看護ステーションからの「訪問看護によるリハビリ」も要支援2で利用できる

ここまで解説してきた「訪問リハビリテーション」とは別に、訪問看護ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅を訪問してリハビリを行う「介護予防訪問看護」というルートも、要支援2の方は利用できます。

名前も内容もよく似ているので混同しやすいのですが、提供元(医療機関・介護老人保健施設等か、訪問看護ステーションか)や基本報酬の単位数が異なる、制度上は別のサービスという位置づけです。令和6年度の介護報酬改定では、介護予防訪問看護(Ⅰ5)の基本報酬は1回20分あたり284単位と定められており[4]、要支援2の方も対象から外れているわけではありません。

「どちらを選べばいいの?」という視点も含め、2つのサービスの違いや費用の比較まで詳しく知りたい方は、訪問リハビリとは?費用や対象者、利用手順をPTが分かりやすく解説と訪問看護リハビリは40分?60分の違いや料金をPTが解説もあわせてご覧ください(どちらを選ぶかはケアマネジャーさんと相談しながら決めていく形になることが多いです)。

要支援2の支給限度基準額は月10万5,310円が目安

要支援2の支給限度基準額は月10万5,310円が目安

要支援2と認定されると、介護予防サービス全体の1か月あたりの利用上限(支給限度基準額)は月10万5,310円が目安になりますね[2]。

これは厚生労働省が定める「10,531単位」という基準を、1単位10円で換算した金額です[2]。

要支援1よりも少し高めの枠になっているので、「支援が必要な度合いが上がった分、使える範囲も広がる」というイメージを持っていただけると分かりやすいかなと思います。

ただし、実際の単価は地域区分によって10円〜11.40円程度の幅があるため、お住まいの地域によって金額が多少前後することも知っておいていただけると嬉しいです。

自己負担額は所得に応じて1〜3割になる

この限度額の範囲内であれば、自己負担は原則1割、一定以上の所得がある方は2割または3割になります。

1割負担の場合、自己負担の上限はおおよそ1万531円程度が目安ですね[2]。

「訪問リハビリだけでこの枠を全部使う」というケースはあまり多くなく、実際は他の介護予防サービスと組み合わせながら、ケアマネジャーがケアプランの中で調整していくことになります。

(このあたりの単位数の細かい計算までは、正直ちょっと専門的になりすぎるので…この記事では概要にとどめておきますね)

なお、状態が悪化して要介護1相当になったとしても、自動的に区分が切り替わるわけではなく、区分変更申請という手続きが別途必要になる点は、ぜひ覚えておいていただけたらと思います。

要支援2で組める訪問リハビリの回数・時間の目安

要支援2で組める訪問リハビリの回数・時間の目安

要支援2は要支援1よりも心身機能や生活動作能力が低下している分、支給限度基準額も少し高めに設定されていますね。

とはいえ、実際に「週に何回」「1回何分」組めるのかは、ケアプランの内容や他のサービスとの兼ね合いによって変わってくるところです。

(このあたりの具体的な数値は、正直ケースバイケースな部分も多くて…私も毎回ケアマネジャーさんと相談しながら決めています)

回数や時間の詳しい目安については、別記事でじっくり解説する予定ですので、気になる方はそちらもチェックしていただけると嬉しいです。

(要支援2の回数について詳しくはこちら)

要支援2から要介護1へ移行する際の注意点

要支援2から要介護1へ移行する際の注意点

心身の状態が変化して要支援2から要介護1へ移行する場面もありますが、いくつか注意しておきたいポイントがありますね。

区分変更申請をしないと自動では変わらない

大前提として、状態が悪化したからといって、自動的に要介護1へ切り替わるわけではありません。「区分変更申請」という手続きを、ご自身やご家族から行う必要があります[3]。

また区分が変わるとケアプランを作る窓口も変わり、要支援2は地域包括支援センター、要介護1は居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当します。そのため新たに居宅介護支援事業所と契約し、市区町村へ届出書を提出する流れになります(意外と知られていない手続きなんです)。

要介護1になると利用できる単位数が増える

区分支給限度基準額も、要支援2の月10,531単位程度から、要介護1では月16,765単位程度へ引き上げられます[2]。

利用できる枠そのものが広がる形になるので、区分変更のタイミングでは、ケアマネジャーとしっかり相談しながらプランを組み立てていただけると嬉しいです。

まとめ:要支援2の訪問リハビリ活用ポイント

まとめ:要支援2の訪問リハビリ活用ポイント

ここまで要支援2の訪問リハビリについて見てきましたが、最後にポイントを整理しておきますね。

  • 要支援2は要支援1より心身機能・生活動作能力が低下した認定区分であること
  • 訪問リハビリの利用には「要介護認定(要支援2)+主治医の指示書+ケアプランへの位置づけ」が必須であること
  • 支給限度基準額は月10万5,310円程度が目安(要支援1より高い枠)で、自己負担は所得に応じて1〜3割であること
  • 具体的な回数・時間は状態やケアプランによって変わるため、詳しくはケアマネジャーや訪問リハビリ事業所に確認していただくのが確実だということ

そして特に大切なのが、状態が悪化したからといって自動的に要介護1へ切り替わるわけではないという点ですね。

区分変更申請という手続きを踏む必要がありますので、「最近ちょっと動きにくくなってきたな」と感じたら、早めにケアマネジャーへ相談していただけると安心です(この手続きを知らずに時間が経ってしまうケースも実は少なくないんですよね…)。

制度は少し複雑に感じるかもしれませんが、一つずつ整理すればそこまで難しいものではありません。

ご本人・ご家族だけで抱え込まず、担当のケアマネジャーや訪問リハビリのスタッフを頼っていただく、という視点を持ってみるのもおすすめです。

引用文献

[1] 独立行政法人福祉医療機構(WAM NET). 介護予防訪問リハビリテーション. https://www.wam.go.jp/content/wamnet/sppub/kaigo/handbook/service/c078-p02-02-Kaigo-28.html. 発行年不明. アクセス日: 2026年09月04日.

[2] 厚生労働省. 居宅介護サービス費等区分支給限度基準額及び介護予防サービス費等区分支給限度基準額(平成十二年二月十日厚生省告示第三十三号). https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa0267&dataType=0&pageNo=1. 発行年不明. アクセス日: 2026年09月04日.

[3] 厚生労働省. 介護保険サービスの利用手続き. 介護サービス情報公表システム. https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/flow.html. 発行年不明. アクセス日: 2026年09月04日.

[4] 厚生労働省. 令和6年度介護報酬改定における改定事項について(介護予防訪問看護Ⅰ5の基本報酬:284単位への改定). https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf. 2024年. アクセス日: 2026年09月04日.

要支援2の訪問リハビリ!費用・条件・要介護1移行の注意点

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

目次