「うちの子にも訪問リハビリを受けさせたいけど、通院が難しくて…」と検索しても、出てくるのは大人向けの介護保険の情報ばかりで、我が子に使える制度なのか分からず困っていませんか。
その気持ち、すごく分かりますね。制度の窓口が複雑で、どこに相談すればいいのか迷ってしまうのも当然だと思います。
この記事では、子どもの訪問リハビリで使える「医療保険による小児在宅医療」と「障害福祉サービス」という2つの制度を軸に、対象条件や費用のかかり方、学校生活との両立方法まで整理してお伝えしていきますね。
制度の仕組みと、実際にご家族がどう動けばよいかという視点の両方から整理していきますので、読み終えた頃には、我が子に合った相談先へ迷わず一歩を踏み出せるようになっていただけると嬉しいです。
子どもの訪問リハビリは医療保険と障害福祉制度で利用できる

お子さんの訪問リハビリは、大人の介護保険とは制度が全然違うので、最初は混乱してしまう方も多いんですよね。
まず押さえておいていただきたいのは、子どもの訪問リハビリには介護保険の仕組みは使われないという点です。
利用できる枠組みは、大きく分けて2つあります。
- 医療保険制度:病院・診療所からの訪問リハビリ、または訪問看護ステーションからPT・OT・STが訪問する形
- 障害福祉制度(児童福祉法):外出が難しいお子さんを対象にした「居宅訪問型児童発達支援」など、専門職が自宅を訪ねて発達支援を行うサービス[1]
どちらに当てはまるかは、主治医や相談支援専門員に相談しながら決めていく部分です(私も大人の制度との違いに戸惑った経験があります…笑)。
費用面は、自治体の子ども医療費助成や小児慢性特定疾病医療費助成制度を併用することで負担が軽くなるケースが多いです。具体的な金額は別記事で詳しくお伝えしますので、ここでは「負担が軽減されうる制度がある」という点だけ知っておいていただけると嬉しいです。
医療保険の小児在宅医療は訪問看護指示書で開始できる
お子さんの訪問リハビリを考えるとき、まず知っておいていただきたいのが「医療保険」というルートですね。
これは、医師が「訪問看護の必要性がある」と判断し、「訪問看護指示書」を発行してもらえれば利用できる仕組みで、対象となる病気を限定する条件はありません。
ただし、人工呼吸器を使用している状態や、脊髄性筋萎縮症など、国が定めた重い病気に該当する場合は、通常より頻回(週4日以上等)の訪問が可能になる特例があります[2]。
(「うちの子は対象になる病気なのかな」と不安になる方もいますが、まずは主治医に相談してみるところから始めていただけると安心です)
ただし注意点もあって、この制度で提供されるのはあくまで「訪問看護ステーションからのリハビリ」という位置づけです。
病院・診療所からの「訪問リハビリテーション費」とは制度上区別されているので、この違いは覚えておいていただけると嬉しいです。
重症心身障害児など障害児支援でも訪問リハビリを使える

通所が難しいお子さんの場合、また少し違った制度が用意されているんですね。
人工呼吸器を使っていたり、重症心身障害があったりして、外に出て児童発達支援や放課後等デイサービスに通うこと自体が難しいお子さんもいらっしゃいます。
そうしたケースのために、児童福祉法に基づく「居宅訪問型児童発達支援」という仕組みがあります[1]。
このサービスでは、
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護職員
- 保育士
といった専門職が「訪問支援員」として自宅に伺い、基本動作の指導や生活能力を高めるための練習を行ってくれます。
利用には、自治体から障害児通所給付費の「受給者証」の交付を受ける必要がありますね。
必要に応じて、医療保険の訪問看護(リハビリ職による訪問)と組み合わせて使うご家庭もあります。
「通えないから諦める」のではなく、こうした選択肢があることをぜひ知っておいていただけると嬉しいです。
子どもの訪問リハビリ費用は医療費助成で自己負担を抑えられる
大人の訪問リハビリの費用は、介護保険・医療保険・自費のどれを使うかで大きく変わり、月々の自己負担が一定額を超えた場合には高額介護サービス費や高額療養費といった負担を軽くしてくれる仕組みも用意されています。
子どもの場合はこうした大人向けの制度とはそもそも仕組みが異なりますが、先ほどお伝えしたとおり、自治体の子ども医療費助成や小児慢性特定疾病医療費助成制度を併用することで自己負担が軽くなるケースが多いという点はぜひ知っておいていただきたいです。
具体的な自己負担額の比較については、詳しくは訪問リハビリの費用はいくら?介護・医療保険の自己負担を解説をご覧ください。
子どもの訪問リハビリは主治医への相談で開始できる

子どもの訪問リハビリを始めたいと思ったら、まずは主治医への相談がスタートラインになりますね。
「どこに聞けばいいのか分からない…」という声もよく聞きますが、実はそんなに難しい話ではないんです。
相談窓口は主治医・医療ソーシャルワーカー・相談支援専門員
相談先としては、こんな窓口が挙げられます。
- 小児科やかかりつけの主治医
- 病院の医療相談室(医療ソーシャルワーカー)
- 地域の相談支援事業所(相談支援専門員)
(どこに相談すればいいか迷ったら、まずは主治医に聞いてみる、というくらいの気軽さで大丈夫ですよ)
開始までの流れは指示書の発行から始まる
利用する制度によって、必要な手続きが少し変わってきますね。
- 医療保険を使う場合:医師が必要性を判断し、「訪問看護指示書」を発行することが必須です
- 障害福祉制度(居宅訪問型児童発達支援等)を使う場合:自治体への申請(障害児通所給付費の受給者証交付)にあたり、医師の診断書・意見書が必要になるケースが多いです
いずれのルートでも、まずは主治医への相談から進めていく、という流れを覚えておいていただけると嬉しいです。
学校との連携やきょうだい児への配慮も相談できる
訪問リハビリは、お子さん本人だけでなく、学校生活やご家族全体を支える視点でも相談できる場になりますね。
一人で抱え込まず、周りの仕組みをうまく頼っていただけると嬉しいです。
学校との情報共有はリハビリ内容の連携シートで進める
学校生活での姿勢や動作面で困りごとがある場合、リハビリ内容を連携シートのような形で共有し、学校側と情報をすり合わせる方法があります。家庭・学校・リハビリの三者が同じ方向を向けると、お子さんにとって過ごしやすい環境が整いやすくなります。
発達支援(児童発達支援等)とは併用して利用できる
訪問リハビリと児童発達支援は、目的が異なるサービスのため併用できるケースが多いです。どちらか一方に絞らなければと思い込む方もいますが、そんなことはありません。まずは支援者に組み合わせ方を相談してみるのもおすすめです。
きょうだい児や家族の負担は相談支援専門員に相談できる
きょうだい児への配慮やご家族全体の負担については、相談支援専門員に相談できる窓口があります。(一人で頑張りすぎるご家族を見ると、昔の自分と重なって胸が痛くなることがあります…)負担が大きいと感じたときこそ、抱え込まずに専門職へ声をかけていただけると嬉しいですね。
子どもの訪問リハビリの提供元に関するよくある質問
Q. 訪問リハビリを行う病院・クリニック・介護老人保健施設・介護医療院と、訪問看護ステーションはどちらでも対応できますか
医療保険で子どもの訪問リハビリを提供できるのは、主に「病院・診療所」と「訪問看護ステーション」の2つです。
病院・診療所が自らPT・OT・STを派遣する場合は「在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料」で算定され、制度上は「訪問リハビリ」という扱いになります[3]。一方、訪問看護ステーションに依頼する場合は、医師の「訪問看護指示書」に基づく訪問看護の枠組み(訪問看護療養費)で算定され、「訪問看護によるリハビリ」という扱いに変わります[3]。名称や算定の仕組みは違っても、実際に提供される機能訓練の内容自体はほぼ変わりません。
一方、介護老人保健施設(老健)や介護医療院からの訪問リハビリは、介護保険の要介護・要支援認定を受けた方が対象の仕組みのため、介護保険の被保険者ではないお子さんは基本的に対象外になります(この違い、意外と見落とされがちなので気をつけていただきたいです)。どの窓口が使えるか迷ったときは、まずは主治医や医療ソーシャルワーカーに相談してみてくださいね。
まとめ:子どもの訪問リハビリ利用のポイント

ここまで、子どもの訪問リハビリについて一緒に見てきました。
最後に、ポイントを整理しておきますね。
- 子どもの訪問リハビリは、大人の介護保険とは制度の枠組みが違うということ
- 利用できるのは主に「医療保険(小児在宅医療・訪問看護指示書)」か「障害福祉サービス」のいずれかであること
- 費用面は医療費助成制度で負担が軽くなるケースが多いので、まずは相談してみる価値があるということ
制度は少し複雑で、「結局うちの子はどっちに当てはまるんだろう…」と迷ってしまう方も多いと思いますが、迷ったときはその都度、主治医や相談支援専門員に確認しながら進めていけば大丈夫です。
まずは主治医や医療ソーシャルワーカー、自治体の窓口に相談するところから始めていただけると、少しずつ道筋が見えてくるはずですよ。
お子さんとご家族にとって、無理のない形でリハビリが続けられる環境が整うことを願っています。
引用文献
[1] 一般社団法人日本訪問リハビリテーション協会. フローチャートで理解する訪問リハビリテーションの仕組み. houmonreha.org. https://www.houmonreha.org/revision/. 発行年不明. アクセス日: 2026年09月04日.
[2] 厚生労働省. 特掲診療料の施設基準等 別表第七(在宅患者訪問診療料及び在宅患者訪問看護・指導料等に規定する疾病等)(平成二十年三月五日厚生労働省告示第六十三号). https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9733&dataType=0&pageNo=5. 2008年. アクセス日: 2026年09月04日.
[3] 厚生労働省. 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料に関する算定基準. https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb5908&dataType=1&pageNo=4. 発行年不明. アクセス日: 2026年09月04日.





