「訪問リハビリを利用したいけれど、結局いくらかかるのか分からなくて不安…」というお声、本当によく分かりますね。
単位数や加算・減算の仕組みは複雑で、パッと見ただけでは自己負担額がイメージしにくいものです(正直、専門職の私も、しばらく確認していないと忘れてしまうので、その都度確認するようにしています…笑)。
そこでこの記事では、2024年6月改定後の基本報酬をもとに、時間・要介護度・負担割合ごとの自己負担額を早見表と加算・減算一覧表にまとめてみました。
理学療法士としての専門知識と、厚生労働省の公的資料を一次情報として照らし合わせながら整理していますので、安心して事業所やケアマネジャーさんへの相談材料にしていただけると嬉しいです。
訪問リハビリの料金は単位数×地域単価×負担割合で決まる

結論から言うと、要介護の方は1回(20分以上)308単位、要支援の方は298単位が基本報酬です(2024年6月改定後)[1]。
料金は「単位数×地域単価×自己負担割合」で決まります。訪問リハビリの1単位の単価は、事業所のある地域によって次のように10円〜11.10円の間で設定されています[2]。
| 地域区分 | 1単位の単価 |
|---|---|
| 1級地 | 11.10円 |
| 2級地 | 10.88円 |
| 3級地 | 10.83円 |
| 4級地 | 10.66円 |
| 5級地 | 10.55円 |
| 6級地 | 10.33円 |
| 7級地 | 10.17円 |
| その他 | 10円 |
地域によって単価に差があるため、同じ単位数でも実際の負担額は変わってきますね。お住まいの地域の級地は、市区町村やケアマネジャーさんに確認できます。
次の章から具体的な早見表を見ていきましょう。
介護保険の早見表|20分・40分・60分の自己負担額
まずは気になる金額を、表でサクッと確認しましょう。
要介護の単位数と自己負担額(1〜3割)
訪問リハビリは20分以上を1回として算定します。40分・60分の欄は、20分の単位数を2回分・3回分として計算した目安です。下表は1単位10円(その他地域)と11.10円(1級地)の2パターンの目安(左が10円、右が11.10円)です。
| 時間 | 単位数 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|---|
| 20分 | 308単位 | 約308円/約342円 | 約616円/約684円 | 約924円/約1,026円 |
| 40分 | 616単位 | 約616円/約684円 | 約1,232円/約1,368円 | 約1,848円/約2,051円 |
| 60分 | 924単位 | 約924円/約1,026円 | 約1,848円/約2,051円 | 約2,772円/約3,077円 |
※基本報酬のみの目安です。加算・減算や端数処理で実際の請求額とは数円前後することがあります。
要支援(介護予防)の単位数と自己負担額
要支援の方は「介護予防訪問リハビリテーション費」が適用され、1回(20分以上)298単位とやや少なめです[3]。
| 時間 | 単位数 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|---|
| 20分 | 298単位 | 約298円/約331円 | 約596円/約662円 | 約894円/約992円 |
※左が1単位10円、右が11.10円の場合の目安です。
これらはあくまで基本報酬のみの目安。実際は加算・減算で変動するため、次章で詳しく解説します。
主な加算・減算の一覧表|単位数とどんな場合か

訪問リハビリでよく出てくる加算・減算を、表でサクッと整理しますね(令和8年6月時点の厚生労働省資料にある主なものです)[3]。
主な加算
| 加算 | 単位数・率 | ひとこと |
|---|---|---|
| 短期集中リハビリテーション実施加算 | 200単位/日 | 集中的にリハビリを行う期間の加算 |
| 認知症短期集中リハビリテーション実施加算 | 240単位/日 | 要介護の方が対象 |
| リハビリテーションマネジメント加算 | イ180単位・ロ213単位/月 | 医師説明・同意で270単位/月 |
| 退院時共同指導加算 | 600単位/回 | 退院前に医療機関と共同で指導する場合 |
| 口腔連携強化加算 | 50単位/回 | 口腔の健康に関する連携を行う場合 |
| 移行支援加算 | 17単位/日 | 要介護の方が対象 |
| サービス提供体制強化加算 | (Ⅰ)6単位・(Ⅱ)3単位/回 | 体制を満たした事業所の加算 |
| 介護職員等処遇改善加算 | 1.5% | 基本報酬と加算の合計に対する率 |
| 特別地域加算 | 15% | 地域によって付く場合がある加算 |
主な減算
| 減算 | 単位数・率 | ひとこと |
|---|---|---|
| 医師の診療未実施減算 | ▲50単位/回 | 事業所の医師がリハビリ計画の作成に係る診療を行わなかった場合 |
| 同一建物の利用者への減算 | ▲10%(20人以上)/▲15%(50人以上) | 同一敷地内建物などの利用者にサービスを行う場合 |
| 高齢者虐待防止措置未実施減算 | ▲1% | 措置を行っていない場合 |
| 業務継続計画未策定減算 | ▲1% | 計画を策定していない場合 |
| 利用開始から12月超の減算 | ▲30単位/回 | 介護予防(要支援)のみ。会議の開催などの条件を満たせば免除 |
どの加算・減算が当てはまるかは事業所ごとに異なります。正確な金額は事業所に確認していただけると安心です。
回数の上限と1か月の費用の目安
訪問リハビリの回数にも、ちゃんと上限が決まっているんですね[3]。
要介護の方は、1週に6回までが限度です。ただし、退院(所)の日から3か月以内の方に、医師の指示に基づいて継続してリハビリを行う場合は、週12回まで算定できます。要支援の方は、1週に6回までです。
1回を20分として数えるので、時間と回数は連動している仕組みです。
この「時間×回数」の考え方や、要支援の方の回数の実情まで詳しく知りたい方は、詳しくは訪問リハビリの時間は?週の上限回数や頻度の目安をPTが解説をご覧ください(金額は地域や事業所によって変わる目安として捉えていただけると安心です)。
医療保険の場合は?|介護保険との関係を整理

「医療保険と介護保険、どっちが使えるの?」と気になる方も多いかもしれませんね。
結論からお伝えすると、要介護・要支援の認定がある方は、原則として介護保険が優先されます。
そのため、医療保険の「在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料」は、要介護被保険者等には原則として算定できません[4]。
ただし例外もあって、急性増悪などで一時的に頻回の指導管理が必要になった場合には、6月に1回、14日間に限って算定できるとされています[4](このあたりはちょっとややこしいので、保険制度の詳しい整理は別の記事に譲りますね)。
直近の改定で変わった点|2024年6月改定が基準
訪問リハビリの基本報酬は、2024年6月施行の令和6年度改定で見直されています[1]。
- 訪問リハビリテーション費(要介護):307単位 → 308単位
- 介護予防訪問リハビリテーション費(要支援):307単位 → 298単位
要介護はわずかに上がり、要支援はやや下がるという、状態に応じたメリハリがついた形ですね。
この記事内の早見表は、この2024年6月改定の基準で記載しています。令和8年6月時点の資料でも、基本報酬は要介護308単位・要支援298単位のままです[3]。
自費リハビリの料金や事業所選びは別記事で

自費リハビリの相場や、保険との使い分けの判断基準について詳しく知りたい方もいらっしゃいますよね。
ただ、この記事は保険適用の単位数や加算・減算の早見表に特化してお伝えしていますので、自費料金の詳しい相場や事業所選びのチェックポイントはここでは扱いません。
「保険と自費、どう使い分けたらいいの?」という疑問をお持ちの方は、ぜひそちらもあわせてご確認いただけると嬉しいです。
詳しくは訪問リハビリの費用はいくら?保険適用の相場と自費の選び方をご覧ください。
よくある質問|高額介護サービス費・支給限度額
Q. 自己負担が高額になったら戻ってくるお金はありますか?
はい、1か月の自己負担額が所得区分ごとの上限を超えた分は、「高額介護サービス費」として払い戻される仕組みがありますね。ご自身の上限額や申請方法は、お住まいの市区町村の窓口やケアマネジャーさんに確認してみてくださいね。
Q. 訪問リハビリは支給限度額にどう影響しますか?
要介護度ごとに決められた区分支給限度基準額の枠内で、他の在宅サービスと合算されます[5]。この枠を超えた分は全額自己負担になるので、ケアプラン全体でのバランスがとても大切ですね。
Q. 料金を確認するときのポイントは?
「月の目安負担額」「加算の有無」の2点を、事業所に遠慮なく聞いてみるのがおすすめです。
まとめ:訪問リハビリの料金表

ここまで、訪問リハビリの単位数や加算・減算の早見表を見てきましたが、最後に要点をギュッとまとめておきますね。
- 基本報酬は要介護308単位・要支援298単位(2024年6月改定以降)
- 実際の自己負担額は加算・減算によって変動する
- 金額は地域・事業所差があるため、あくまで「目安」として捉える
正直、制度の数字は複雑で、私も介護保険の制度を完全に理解するのは大変だと感じています(理学療法士として最低限知っておきたいことでも、すべてを記憶できているわけではありません…笑)。
迷ったときは、担当のケアマネジャーさんに確認してみるという視点を持ってみるのもおすすめですね。一人で抱え込まず、頼れるところにはどんどん頼っていただけると嬉しいです。
引用文献
[1] 令和6年度介護報酬改定における改定事項について. 厚生労働省. アクセス日: 2026年10月06日. https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf
[2] 厚生労働省老健局. 地域区分(社会保障審議会介護給付費分科会(第224回)資料6). 厚生労働省ホームページ. https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001146441.pdf. 2023年9月15日. 2026年10月06日アクセス.
[3] 厚生労働省老健局. 訪問リハビリテーション(社会保障審議会介護給付費分科会(第259回)資料4). 厚生労働省ホームページ. https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716096.pdf. 2026年6月29日. 2026年10月06日アクセス.
[4] 厚生労働省老健局老人保健課, 厚生労働省保険局医療課.「医療保険と介護保険の給付調整に関する留意事項及び医療保険と介護保険の相互に関連する事項等について」の一部改正について(老老発0327第1号・保医発0327第8号). 厚生労働省ホームページ. https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001252048.pdf. 2024年3月27日. 2026年10月06日アクセス.
[5] 居宅介護サービス費等区分支給限度基準額及び介護予防サービス費等区分支給限度基準額(平成十二年二月十日厚生省告示第三十三号). 厚生労働省. アクセス日: 2026年10月06日. https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82aa0267&dataType=0&pageNo=1





