「今日もカンファレンスの準備をしなきゃいけないのに、記録も溜まってるし、あの研修の申し込みもまだだった…」なんて、頭の中がタスクでいっぱいになって、ふと不安になる瞬間はありませんか。
私自身、部署異動を重ねるたびに業務フローが変わり、覚えることと抱えるタスクが積み重なっていく中で、この「頭の中がパンパンな状態」に何度も悩まされてきました(正直、キャパオーバーで抜け漏れを起こしかけたことも一度や二度ではありません…)。
この記事では、そんな私自身が実際に取り入れて助けられてきたGTD(Getting Things Done)という考え方を、収集・処理・整理・レビュー・実行という5つのステップに沿って、PTの業務にそのまま当てはめられる形でご紹介していきますね。
読み終える頃には、記録業務やカンファレンス準備、多職種連携といった日々のタスクが自然と整理され、抜け漏れの不安から離れて、目の前のリハビリに集中できる状態を目指していただけると思います。
GTDはPT業務の抜け漏れを防ぐ管理術

理学療法士の仕事って、リハビリの合間に記録・報告書・カンファレンス準備・訪問件数の調整……と、頭の中で処理しなきゃいけないタスクが本当に多いですよね。
私も新人時代、疲労と完璧主義な性格が重なって、勤務表の記載や提出物、退院時の書類などでミスを連発してしまったことがあります(今思い出しても冷や汗ものです(笑))。
自分が意識を向けている業務は丁寧にできるのに、意識の外にあることでポロッとミスが出てしまう。
「気をつけよう」という精神論だけでは、正直あまり改善しなかったんですよね。
そこで導入したのが、チェックリストという「仕組み」でした。
- 記載漏れを防ぐ
- 誤字脱字を防ぐ
- 「気をつける」に頼らない
この経験から学んだのは、頭の中だけで管理しようとすると、必ずどこかで抜け漏れが起きるということです。
GTDも根っこは同じ考え方だと私は捉えています。
頭の外にタスクを「収集」し、仕組みとして「処理」していく——これが、忙しいPT業務の抜け漏れを防ぐ土台になってくれるという視点を持ってみるのもおすすめです。GTDそのものの基本的な考え方については、理学療法士のためのタスク管理術:GTDメソッドの基本と実践方法でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
GTD実践は5つのステップで頭を整理できる
頭の中がごちゃごちゃしている時こそ、GTDの5ステップを思い出していただけると嬉しいです。目標達成のための5つのステップという視点では、「計画」と「実行」で目標を達成する!生産性を最大化する5つのステップと継続のコツも合わせて読んでいただくと理解が深まると思います。
収集|業務の全タスクを1か所に書き出す
記録、カンファ準備、訪問件数の調整…頭に散らばったタスクを、まず1つのノートやアプリに全部書き出しますね。
処理|タスクの意味と次の行動を決める
書き出したら「これは何か」「次にやることは何か」を1つずつ判断していきます。
整理|PT業務別にリストを分類する
記録系、連絡系、書類系など、業務の性質ごとにリストを分けると管理しやすくなりますね。
レビュー|週1回の見直しで信頼を維持する
週1回リストを見直すことで、「あれ忘れてないかな」という不安が減っていきます。
実行|状況に応じて次の行動を選ぶ
あとは今の状況(場所・時間・気力)に合わせて、リストから次の一手を選ぶだけですね。
こうして5つのステップを一通り回してみると、頭の中だけで抱え込んでいた時よりも、ずっと肩の力が抜けた状態でタスクに向き合えるようになります。仕組みに頼ることで、少し楽になれるという実感がありました。
PT業務でよくあるつまずきと解決策

記録業務が溜まり後回しになる原因と対処
記録業務が溜まる原因は、「気をつけよう」という精神論だけで乗り切ろうとしてしまうことにあるように感じますね。
先ほどお伝えした新人時代の記載漏れや誤字脱字も、まさにこのパターンでした。あの時助けられたのがチェックリストという仕組みです。GTDの「整理」の段階でやるべきことを見える化しておくと、記録の抜け漏れがぐっと減りますよ。
カンファレンス準備の抜け漏れを防ぐ方法
カンファレンスは部署や担当領域が変わるたびにやり方も変わりやすく、そのつど「今回はどう準備すればいいんだっけ」と戸惑いやすい業務です(この経験については後ほど詳しくお伝えしますね)。そんな時こそ頼りになるのが、GTDの「整理」と「実行」の考え方です。
カンファレンスの目的から逆算してタスクを整理し、実行の順番まで組んでおく仕組みを持っておくと、環境が変わっても抜け漏れなく準備できるようになりますね。
訪問件数管理でタスクが増えすぎる対策
訪問件数が増えるとタスクも比例して増えますが、「収集」の段階で全件を書き出し、優先順位をつけて「実行」に落とし込むことで管理しやすくなります。
無理に全部を抱え込まず、60%の力で継続できるペース配分を意識してみていただけると嬉しいです。「6割で回す」という考え方については、完璧主義からの解放:仕事を「6割」で回し、成果と心の余裕を手に入れる思考法でも詳しく触れているので、気になる方はチェックしてみてください。
GTDタスク管理を無理なく続ける現場のコツ
GTDって「収集・処理・整理・レビュー・実行」って聞くと、なんだか綺麗な仕組みに思えますが、現場ではそう簡単にはいかないですよね(笑)。
私自身、部署異動を重ねていた時期がありまして、そのたびに担当領域やカンファレンスの運営方法がガラッと変わって、業務フローを一から覚え直す必要がありました。
そこに係業務や委員会業務も少しずつ積み重なっていって、正直かなり負担が増えていったんです(とはいえ、当時はやりがいも感じていたので、意外と踏ん張れていたんですが…)。
そんな中で継続して取り入れていたのが、GTDの「収集・処理・整理・レビュー・実行」という一連の流れを、その都度自分なりに組み直すやり方でした。
環境が変わるたびに完璧な仕組みを作り直そうとするのではなく、「今の環境に合わせて仕組みを微調整する」くらいの気持ちで続けるのがコツだと思います。
無理なく続けるには、環境変化への適応力と、仕組み化によるセルフマネジメントの両輪が必要だと、身をもって学んだ経験ですね。
PT業務に使えるGTD管理ツール4選

GTDを実践するにあたって、「何を使って管理するか」も大事なポイントですね。
私自身、いろいろ試してきましたが、PT業務との相性で選ぶのがおすすめです。
①紙の手帳・ノート – カンファレンス中でもサッと書ける – デジタルが苦手な方でも始めやすい – アナログ手帳ならではの魅力や活用術はこちらの記事でも詳しくご紹介しています
②付箋・チェックリスト – 記載漏れや誤字脱字といった「うっかりミス」を防ぐのに向いている – 「気をつける」という精神論より、仕組み化のほうが確実だと実感しました
③タスク管理アプリ – 訪問件数やリハビリ記録の締切をリマインドできる – 通知機能で「うっかり忘れ」を防げる
④カレンダーアプリ – カンファレンス・訪問スケジュールの一元管理に便利
(正直、私も全部を完璧に使いこなせているわけではなく、紙とアプリを行ったり来たりしています…笑)アナログとデジタルを組み合わせる具体的な仕組みはアナログ×デジタルで目標達成するシステムを構築する3ステップでも紹介しているので、よければ参考にしてください。
大切なのは、続けやすいものを選ぶという視点を持ってみるのもおすすめですね。
多職種連携でGTDを活かす実践のコツ
GTDは一人で完結する仕組みではなく、多職種連携の場面でこそ活きてくると感じていますね。
カンファレンスや情報共有の場では、「誰が」「いつまでに」「何をするか」が曖昧なまま流れてしまうことも多いです。
そこで役立つのが、GTDのステップを通じて培った習慣です。
- 話し合いで出た次のアクションをその場でメモする(収集)
- 担当者と期限を明確にして漏らさない(整理)
- 定期的な「レビュー」で、他職種への依頼事項も一緒に見直す
前のセクションでお伝えした「環境が変わるたびに仕組みを微調整する」という姿勢は、こうした多職種連携の場面でも同じように活きてきます。
多職種連携では情報が多方向から流れてくるからこそ、仕組みで受け止める意識を持ってみるのもおすすめです。
まとめ:GTDタスク管理のやり方をPT業務に活かす

ここまで、GTDの5ステップ(収集・処理・整理・レビュー・実行)をPT業務にどう当てはめるか、お話ししてきましたね。
ここまでお話ししてきた部署異動のたびの覚え直しや、係業務・委員会業務の積み重ねといった負担も、GTDのような仕組み化の考え方に支えられて乗り越えてこられたと感じています。
(気合や根性だけで乗り切ろうとしていたら、たぶん途中で潰れていたと思います…笑)
大切なのは、
- 気合ではなく仕組みで管理すること
- 一人で抱え込まず、頼れる手法には素直に頼ること
- 60%の力で継続できるペースを意識すること
の3つかなと思っています。
完璧を目指す必要はありません。
まずは収集からで大丈夫なので、できるところから少しずつ取り入れてみていただけると嬉しいですね。
引用文献
(この記事では、特定の文献を直接引用してはいません)





