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多忙な理学療法士が実践する「学びを止めない」仕事術:勉強会運営・研究指導・臨床教育の現場から

【2021年3月】多忙な理学療法士が実践する「学びを止めない」仕事術:勉強会運営・研究指導・臨床教育の現場から
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こんにちは。(2021年)3月に入り、怒涛のような日々が続いており、なかなかブログやSNSでの発信ができていませんでした。

落ち着いたらまた情報発信を再開したいと思っていますが、今回は特別なトピックというより、この忙しい3月前半に私がどんな活動をし、どんなことを考えていたかの記録(気まぐれ日記)を残しておこうと思います。

多忙な中でも、ただ業務に追われるだけでなく、少しでも「学び」や「成長」に繋げたいと意識していました。

この記事が、同じように日々の業務に奮闘されている理学療法士の仲間や、後輩指導に関わる方々にとって、何かのヒントになれば幸いです。(興味のある方だけ、お付き合いください!)

【2021年3月前半の主な活動記録】

  • PT勉強会(糖尿病テーマ)の準備・開催・司会
  • 研究指導(データベース研究)
  • 症例報告指導(学会発表に向けて)
  • デイサービスでのアルバイト(臨床+若手指導)
  • 最近のインプット(オーディオブック・Kindle Unlimited)

学びを組織へ還元:PT勉強会の運営で見えたこと(糖尿病テーマ)

私が運営を担当している院内PT勉強会(年4回開催)を、今月も実施しました。2018年度後半から担当しており、少しずつ運営にも慣れてきたところです。

今回のテーマと形式

  • テーマ:「糖尿病」患者さんへの関わり
    • 正直、私自身もまだまだ知識不足を感じる分野であり、これを機にしっかり学びたいという思いもありました。
  • 形式: 今回は、組織的な知識創造のフレームワークであるSECI(セキ)モデルを意識した形式を取り入れてみました。これは経営学者の野中郁次郎氏らが提唱したモデルで、組織の中で知識がどのように共有され、新しい知識が生み出されていくかを示したものです。SECIモデルでは、知識には2つのタイプがあると考えます。
    • 暗黙知 (Tacit Knowledge): 個人の経験や勘、感覚、身体的なスキルなど、言葉で表現するのが難しい主観的な知識。
    • 形式知 (Explicit Knowledge): 言葉や文章、図、数式などで表現・共有できる客観的な知識。
    そして、この暗黙知と形式知が以下の4つのプロセスを通じて相互に変換され、螺旋状に繰り返されることで、個人の知識が組織全体の知識へと高まっていくとされています。

今回の勉強会では、このSECIモデルのサイクルを回すことを意識し、特に以下の流れで知識の共有と深化を図りました。

私は当日の司会も務めました。

運営を通しての学び・気づき

  • 「教わる」より「考え、共有し、創造する」プロセスへ: SECIモデルを意識することで、単なる知識伝達ではなく、参加者自身が考え、対話し、新たな気づきを得るという、より能動的で深い学びの場を提供できたように感じます。
  • 暗黙知の価値の再認識: 経験豊富なスタッフの暗黙知を形式知化して共有するプロセスは、組織全体のレベルアップに不可欠だと改めて感じました。
  • 運営・ファシリテーションの重要性: これらのプロセスを円滑に進めるためには、場の設定や議論の促進といったファシリテーション能力が重要だと痛感しました。

今後の展望(2021年3月時点): このSECIモデルを意識した勉強会の形式は、組織全体の知識レベル向上に貢献できると実感しています。

来年度(2021年度)もぜひ継続し、さらに内容をブラッシュアップしていきたいと考えています。

後輩と共に成長:研究・症例報告指導のリアル

現在、後輩スタッフの研究指導と症例報告指導にも関わっています。どちらも、関東甲信越ブロック理学療法士学会での発表を目指しています。

  • 研究指導:
    • テーマは「透析患者様に対する理学療法の効果」。データベースを用いた重回帰分析を行う予定です。
    • テーマ決定には少し時間がかかりましたが、対象者の関心や日々の臨床での疑問点を丁寧にヒアリングし、一緒に方向性を定めました。
  • 症例報告指導:
    • 新人症例検討会で発表した内容を、学会発表用に再構成・ブラッシュアップするサポートをしています。私自身も過去に症例報告の経験があるので、その経験を活かせているかなと感じています。

指導で心がけていること(2021年3月時点)

  • 「教える」より「伴走する」: 私自身もまだまだ未熟なので、偉そうに教えるというよりは、後輩が持つ疑問やアイデアを引き出し、研究や発表という「最初の一歩」を踏み出す後押しができればと思っています。
  • 一緒に学ぶ姿勢: 指導を通して、自分自身の知識不足に気づかされることも多々あります。後輩と一緒に悩み、調べ、考えるプロセスそのものが、私にとっても大きな学びになっています。

やりがいと今後の目標(2021年3月時点)

スタッフが壁にぶつかりながらも、少しずつ前進していく姿を見るのは、指導者としての大きなやりがいです。目標である学会発表に向けて、最後までしっかりとサポートしていきたいです。そして、この経験を通して、自身の指導スキルもさらに高めていきたいと考えています。

臨床と教育の両立:デイサービスでのバイト経験から

毎月1回、関連施設のデイサービスでアルバイトをしています。

  • 役割: 書類の確認・修正業務に加え、経験の浅いセラピスト(PT/OT)への臨床指導も行っています。
  • 現場の特徴: 病院とは異なり、その場で患者さんの状態を素早く評価し、介入プランを立て、実行し、すぐに効果を確認し、それを若手にフィードバックする…といった、よりスピーディーで実践的な対応が求められます。

この経験から得ているもの

  • 臨床判断の瞬発力: 限られた時間の中で的確な評価と介入を行うスキルが鍛えられていると感じます。
  • 実践的な臨床教育スキル: 理論だけでなく、実際の患者さんを通して「やってみせる」「一緒に考える」「すぐにフィードバックする」という指導スタイルは、教育者としての幅を広げてくれています。

今後の臨床への応用(2021年3月時点)

このデイサービスでの経験は、病院での臨床や教育にも必ず活かせるはずです。患者さんの状態変化をより迅速に捉え、効果的なアプローチをその場で判断・実行できるようなスキルを、日々の業務の中でも意識して磨いていきたいと考えています。

インプットも忘れずに:最近の読書(オーディオブック)とKindle Unlimited活用

どんなに忙しくても、インプットの時間は確保したいと思っています。

  • 私のインプット術: 最近はもっぱらオーディオブックです。通勤時間や移動中に「聞く読書」で効率的に情報収集しています。(読んではないですが…笑)
  • 最近聞いた本(当時): 気になる方はチェックしてみてください。(以下、元記事のリンクを想定)
  • Kindle Unlimitedも活用中: 月額定額で読み放題なので、気になる本や雑誌を気軽にチェックするのに重宝しています。私は月に5~10冊くらい(主に雑誌や拾い読みですが)利用しているので、十分元は取れているかなと。毎月1冊以上読む方にはおすすめです。

忙しいからこそ、自分に合った方法を見つけて、学び続ける姿勢は大切にしたいですね。

まとめ(2021年3月時点の決意)

振り返ってみると、3月前半は本当に目まぐるしい日々でした。しかし、その中で担当した勉強会の運営、後輩への研究・症例指導、デイサービスでの臨床・教育経験、そして自己学習の継続は、間違いなく自分自身の成長に繋がっていると実感しています(そう信じたい!)。

これらの経験を通して得た知識やスキルを、日々の臨床や組織運営にしっかりと還元していくこと。そして、インプットとアウトプットのサイクルを回し続け、理学療法士として、また一人の社会人として、これからも成長し続けていきたい。今は、そう強く思っています。

読んでくださった皆さんも、日々の業務の中に隠れている「学び」や「成長」の種を見つけながら、一緒に頑張っていきましょう!

【2021年3月】多忙な理学療法士が実践する「学びを止めない」仕事術:勉強会運営・研究指導・臨床教育の現場から

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