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ティーチングとコーチング:教えることは2度学ぶこと(tearching is learning twice)

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コーチングとティーチングについてどっちがいいのか、どっちが悪いのかいろいろ議論はあると思いますが,

個人的には使い分けることが一番大切だと思います.

今回はティーチングとコーチングの考え方を整理して、特にティーチングにフォーカスして考えを整理したいと思います。

今回の記事は以下のような方向けに書いています。

  • ティーチングとコーチングについて知りたい人
  • ティーチングより、コーチングの方が良いと思っている人
  • ティーチングについてどう考えればいいかわからない人
目次

ティーチングとコーチングについて整理

比較要素ティーチングコーチング
関係性上下関係対等な関係
答え教える引き出す
コミュニケーション受動的自発的
行動依存する自律する
モチベーション下がる上がる

ティーチングは基礎知識や技術を学ぶ時には効果的です。それに対してコーチングは、何かに挑戦したい、結果を出したいという気持ちを持つ人に効果的です。

ティーチングとコーチングのメリット・デメリット

ティーチングコーチング
メリット・知識経験が少ない相手には効果的
・伝達手段がさまざま選べる
 (文字・音声・画像など)
・実行力がアップする
・自主性、自立心を育てる
・教える側の知識量を経験値の影響を受けにくい
デメリット・教える側の知識や経験の範囲内の影響力しかない
・実行につながることが少ない
・自主性、自立心が育たない
・受動的で依存的になりやすい
・知識経験が少ない相手には効果が出にくい
・教える側のコミュニケーションスキルや自己コントロール力が大きく影響する

メリットデメリットを整理すると、上記のようになります。主体的に動ける人にはコーチングの方が向いていることが多く、受動的で経験の少ない人に対しては、ティーチングの方が向いている場合があると思います。

ただし、それに依存し、コーチングだけを行うティーチングだけを行うというのではなく、基本的には両方の要素を相手やタイミングによって使い分けることが大切だと思います。うまくデメリットを解消するような方法が取れる等、理想的です。

ティーチングについて考える

指導者側から考える

今回は特にティーチングにフォーカスして考えていきたいと思います。理学療法の臨床場面において、暗黙知というものが多く存在します。暗黙知とは何となく分かっているようなもので、経験などから生まれますが、言語化は出来ておらず、なんとなくそう思うというようなレベルのものです。

ティーチングについて指導者側の立場から考えると、自分の知っていたことを人に伝えるために、言語化が必要です。言語化ができると、暗黙知は形式知として変換する必要があります。形式知とは、今まで知っていたことを言葉に出して人に伝えられるものです。

つまり、ティーチングには暗黙知を形式知へ変換するスキルが求められます。

臨床場面においてある程度を行うことができるものは、暗黙知で対処していることが多かったりします。しかし、それを部下の指導において暗黙知を形式知に変換する作業を行うことで、より深いレベルまでの理解を得ることができます。

この作業を行うことこそ、教えることは2度学ぶことということの本質ではないかと思います。

つまり、適切にティーチングを行うことによって、指導者は多くの学びを得ることができます。

部下側から考える

部下側から考えるとデメリットである、実行につながることが少ない、自主性、自立心が育たない、受動的で依存的になりやすいといった傾向は確実に存在すると思います。

ただし、コーチングが多すぎると部下に対する負荷は増えてしまいます。つまり、ティーチングの割合とコーチングの割合をコントロールする事によって、お互いのデメリットを解消することもある程度できると思います。

デメリットが解消されればティーチングのメリットは、多く享受されると思います。

新人さんや知識の少ないスタッフに対しては、ティーチングの割合を増やして知識を入れながら部分的にコーチングを行うことで考えさせ、自主的に行うことを徐々に増やしていくことができます。

ティーチングをうまく使うことで伺わにもメリットがあります。

うまくやるとwin-winの関係がとれる

上記のように、ティーチングのメリットは指導者側と部下側のお互いに存在します。ただし、私が思うにティーチングのメリットを享受できるものは特に指導者側にあると思います。

指導者側がわからないことに気づくきっかけにもなりますし、主体的に動ける指導者にとってティーチングは非常に学びが多いです。また、ティーチングのデメリットである、教える側の知識や経験の範囲内の影響でしかないことに対しても、指導者側がしっかり不明点を調べることによって解消することが可能です。

ティーチングとコーチングに分けて指導する必要はない

ティーチングとコーチングのメリットデメリットについて整理してきましたが、一つの指導はティーチングかコーチングのどちらかに属するわけではないと思います。つまり、両者が混在している場合もあるからです。

コーチングの中にティーチングを付け加えながら指導していくこともできます。ティーチングをした上で知識を与えた後に、その知識を使ってコーチングすることも可能です。

その時、その時によって、ティーチングコーチングの要素を付け加えるかどう組み合わせるかは指導者の裁量によって決まると思います。

うまく使い分けられる指導者になることが求められるのではないでしょうか。

参考書籍・記事

こちらの本は、卒前・卒後教育について整理してあり、教えて、について詳しく記載されています。teaching is learning twiceという言葉もこの本から学びました。指導でお悩みの方にはぜひおすすめです。

こちらの記事も指導関連では参考になると思います。赤羽さんの本も是非読んで頂くと視野が広がると思います。

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