目次
pusher現象の評価
pusher重症度分類(網本ら:1994)
座位(背もたれなし)
2:常に押す 1:時々押す 0:押さない
立位(平行棒+装具)
2:すぐに押し修正困難 1:修正可能 0:押さない
歩行(杖+装具+介助)
2:開始時から押し介助に抵抗する 1:杖を側方につくと押す 0:介助部分を押さない
Pusher現象に対する理学療法
視覚的情報を用いた介入について
- pusherのみ分では視覚情報が有用
- USNのみ群では視覚情報は利用されにくい
- USN+Pusher群では個別の症例で異なる
Karnathらの治療に関する提案
- 直立姿勢の認知的歪みを理解させる
- 視覚的に身体と環境との関係を認知させる
- 治療者によって視覚的手掛かりを付与する
- その手掛かりによって直立肢位を学習する
- 他の動作中も直立肢位を維持する
治療での留意点
座位
- 早期:患側臀部の挙上、上肢の支持を前方に、足底非接地
- 回復期:健側臀部の挙上、動的座位、足底接地
立位
- 早期:肋木の利用、平行棒を高く設定、垂直指標に合わせる
- 回復期:健側骨盤を平行棒に接する、杖での立位保持
歩行
- 早期:長下肢装具の利用、後方から介助、無杖歩行
- 回復期:杖を前方へつく、健側・患側の歩行パターン
まとめ
Lateropulison(ラテロパルジョン)とPusher現象について全体像を通して整理してきました。まだ、解明されていない部分等もあり、十分理解できているわけでは有りませんが、上記を知っておくことである程度対応可能になると思いますので、勉強に役立てていただけると幸いです。たびたびご紹介させていただいておりますが、この内容についても、当ブログのおすすめ書籍が役立つと思います。
脳卒中理学療法の理論と技術 第3版 (日本語) 単行本 – 2019/3/25発売(2020/4/24現在品切れになっていました。)
脳卒中理学療法の理論と技術 第3版
【まとめ】理学療法士のタスク管理術-現状の私の方法GTDベース-
書店に行けば、タスク管理やtodoリストなど様々な書籍が並んでいます。しかし、理学療法士として当てはめられないようなものも多いと思います。 そこで 理学療法士、理…