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急性炎症時の組織で何が起きているか

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急性炎症時の状態について

タイトルにありますが、急性炎症時の状態についてです。

炎症性スープといって、急性炎症部位には、炎症性物質が集まってきて、それらの混合液が、侵害受容器に感作を起こします。感作とは、受容器の閾値を低下させることで、侵害受容器の感受性が増大することです。

その際、多くの組織では水素イオンが放出されます。水素イオンは、pHに影響を与えるものであり、人間のpHは7.4に保たれていますが、水素イオンの増加により、pH は低下します。

〇pHが低いほど水素イオン濃度は高いことになります。酸性に傾いており、これをアシデミアとも言います。

つまり、炎症部位には水素イオンが集まって、pHが低下(酸性)します。

pHの低下は疼痛の受容器であるポリモーダル受容器の感作に影響します。

TRPV1が体温によって活性化し痛みが惹起される

ここまでは、すでに知っているところでしたが、今回痛みの最新知見によると、感作に影響するものとして、TRPV1(トリップブイワン)という受容器があります。

いわゆるカプサイシン受容器であり、C線維に多く発現し、より高温の43℃以上の熱刺激や組織のpH低下などに反応するといわれています。

そして、

TRPV1の特徴として、炎症閾値が43℃から35℃以下へ低下(感受性増大)し、体温によってTRPV1が活性化し痛みが惹起されるという機序があります。

また、急性炎症時は寒冷療法としてアイシングを行うことで痛み軽減効果を得られる場合がありますが、その効果の一つとして、局所の温度を低下させることによるTRPV1の活性化を抑えることがあげられるわけですね。

最後に

今回は、急性炎症でしたが、人体の痛みに関するメカニズムはかなり複雑であり、理解することが難しいですよね。

いろいろ新しくわかってきていることも多いので、さらに勉強が必要な分野ですね。

引き続きPT勉強会まで疼痛の知識を増やしていこうと思います。それでは今日はこの辺で終わりにして、シャワー浴びて寝ましょう!!

おやすみなさい。

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