
AさんPTケイさん。
最近なんだか目がかすんだり、ショッピングモールのライトが痛いくらいまぶしく感じたりします。
これってベーチェット病のせいなんですかね?
30代になってから、仕事や育児で目を酷使することも増えて、このまま視力がなくなっちゃわないか不安なんです。



Aさん。その不安、本当によく分かります。
私も同じベーチェット病の当事者として、そして理学療法士として、その『まぶしさ』や『疲労感』とともに共存しています。
実は、ベーチェット病の目の症状は、単なる視力の問題だけではなく、全身の疲労や自律神経にも深く関わっているんです。



全身の疲労にも!? 僕はただの疲れ目だと思っていました。



そうなんです。でも安心してください。
最新の科学的知見(エビデンス)と、私が実践している『3本の眼鏡』による環境調整を組み合わせれば、目を守りながら自分らしい生活を続けることは可能です。
今回は、私が、1年3ヶ月ぶりに眼科を受診したことをきっかけに再考した『視覚マネジメント』の極意を、包み隠さずお伝えしますね。
1分でわかる要約


🌱 この記事の結論:【環境×光の質】で目を守る戦略的マネジメント
- ✅ 【ベーチェット病の目の本態を知る】 自覚症状がなくても網膜の微細な血流変化が起きている可能性があり、定期的な眼科受診(OCTA検査等)は必須と言われています。
- ✅ 【3本の眼鏡を使い分ける】 「屋外・運転用」「日常生活用」「仕事(近接作業)用」と、光の強さと焦点距離を最適化することで、脳と目の過緊張を防ぎます。
- ✅ 【光の『質』をコントロール】 特にブルーライトをカットしつつコントラストを高める「ライトオレンジ」などのカラーレンズ活用が、羞明(まぶしさ)対策に有効です。
- 🕊 PTケイのひとこと: 「目は世界とつながる大切な窓口。眼鏡を着替えることは、心身を整える最高のコンディショニングです。一緒に一歩ずつ進みましょう。」
私の体験談



ベーチェット病と向き合う中で、避けて通れないのが「目の症状」への不安です。
今回は特に「視覚」に焦点を当てて深掘りします。目のケアと眼鏡の関係について文献と実際にカラーレンズを試した経験を踏まえて、計画を立てました。
どんなロジックか解説しますので、一緒に付き合ってくださいね!
① 「なんとなくの不調」に隠された、ベーチェット病のサイン


先日、1年3ヶ月ぶりに眼科を受診しました。
一番の理由は、眼鏡を外した時の「ぼやけ」が以前より強くなったこと。そして、ショッピングモールなどの強いLED照明の下で、頭が重くなるような疲労感と、刺さるような「まぶしさ」を感じるようになったからです。



担当の医師からは定期受診は『今は』不要と言われましたが、エビデンスが示す通り、微細な変化を見逃さないために自分自身では今後も定期的なチェックを続けていくつもりです。
もしかしたら、私の目の症状は、ベーチェット関連ではなく、通常の眼精疲労やアイフレイルなどの誰もが生じうる目の疲れなのかもしれません。
どちらの原因にせよ、目の負担を減らすためにどうすればよいのか考え、今回計画を立てて、実践してみようと思いました。
受診して、なぜこうなったかの原因について少し明確になりました。
2025年11月に作った眼鏡は、JINSで視力を測定して作成しましたが、どうやら過矯正だったようです。そのため、メガネを外したときの変化が大きく、外したときにぼやけが強まって感じられていたことが原因のようです。きちんと、眼科で視力を測ってメガネを作ることは、手間はかかりますが、自分の目にあったメガネを作るには必要だと思いました。
ベーチェット病において、目の病変は患者の30〜70%に発生すると言われています。私の場合、幸いにも現在は「ぶどう膜炎(※注釈1)」の疑いの段階で落ち着いています。しかし、自覚症状としての「羞明(※注釈2)」や「霧視(※注釈3)」は無視できないストレスになっていました。
(※注釈1)ぶどう膜炎
眼球の中にある、虹彩・毛様体・脈絡膜という血管が豊富な組織(ぶどう膜)に炎症が起きる病気。
(※注釈2)羞明(しゅうめい)
強い光を浴びたわけではないのに、光を異常にまぶしく感じ、苦痛を伴う状態。
(※注釈3)霧視(むし)
霧がかかったように視界がかすんで見える状態。
📊 科学的根拠:自覚症状がなくても網膜には変化が?
2022年、中国のSun Yat-sen University(中山大学)らが発表した研究(Fan et al.)によると、眼症状がないベーチェット病患者であっても、OCTA(光干渉断層血管撮影)検査を用いると、健康な人に比べて網膜の毛細血管密度が有意に低下し、中心窩無血管域(FAZ)が拡大していることが示唆されています。
つまり、「まだ大丈夫」と思っていても、微細な血管レベルでは変化が起きている可能性があるのです。だからこそ、理学療法士の視点からも「予防的な視覚管理」が重要だと考えています。
目の炎症を抑えるためには、全身の治療(薬)も重要です。
私が服用しているコルヒチンについては、こちらの記事で詳しく解説しています。


② 理学療法士が考案した「3本の眼鏡」最適化戦略(構想段階)


「目が疲れる」というのは、単なる目の筋肉の問題だけではありません。
視覚ストレスは脳への過剰な入力となり、自律神経を乱し、結果として首・肩の凝りや全身の倦怠感を引き起こします。そこで私は、環境に合わせて【光の強さ】×【焦点距離】を最適化する「3本運用」を構築しました。
1. 【アクティブ&セーフティ】屋外・ドライブ専用


- 特徴: グレー系カラーレンズ(濃度25〜35%)+ やや強めの度数(私の場合は両目で1.5がよかった)
- 意図: グレーは光を均一にカットするため、景色の色の変化が少なく、脳の処理負担が最小限になります。趣味のロードバイク(今はあまり乗れていないですが…)や、訪問リハビリに行く際の運転時の疲労を劇的に減らしてくれる予定です。
2. 【オールラウンダー】日常生活・夜間運転用


- 特徴: ライトオレンジレンズ(濃度15%前後)+ 標準度数(私の場合は両目で1.2がよかった)
- 意図: 今回の核心です。オレンジはブルーライトを効果的にカットしつつ、コントラストを強調します。よって、文章作成などのPCの作業もいけますし、夜間のブルーライト軽減効果も狙えます!ショッピングモールのまぶしさを抑えつつ、夜間運転では路面の白線を際立たせてくれる予定です。
3. 【プロフェッショナル】仕事・ブログ・YouTube編集用


- 特徴: クリアレンズ(ノーマル)+ 弱めの度数(私の場合は標準度と同じで良かった)
- 意図:基本的には(一般論として)度数を落とすのがセオリーですが、今回の私のケースでは検査の結果、調節力があったため度数を変えなず、「レンズのコーティング」で差をつける戦略にしました。
将来的に老眼の影響が出てきた際には、度数を調整して目の筋肉を休ませる予定です。
📊 科学的根拠:なぜ「ライトオレンジ」なのか
2022年、インドの専門家らによるレビュー(Kaur et al.)等でも触れられている通り、ブルーライト(短波長光)は眼内で散乱しやすく、眩しさやコントラスト低下の主因となります。オレンジ系のレンズは、このブルーライトを補色に近い関係で効率よく吸収し、視覚の質(QOL)を高める効果が期待できるのです。
③ 視覚マネジメントは「全身のコンディショニング」


理学療法士として多くの患者様を診てきて確信しているのは、「感覚入力(入力情報の整理)が、出力(身体パフォーマンス)を変える」ということです。
ベーチェット病に伴う羞明は、脳にとって「絶え間ないノイズ」です。このノイズを眼鏡というフィルターで取り除いてあげるだけで、夕方のぐったりした疲労感が驚くほど軽減します。


特に、育児で子供と向き合う時、お父さんの目が血走っていたり、まぶしくて顔をしかめていたりしては、子供も不安になりますよね。相手から目元が見える「ライトオレンジ」の眼鏡は、威圧感を与えず、健康的な印象を守るための「パブリック・マナー」でもあるのです。
📊 科学的根拠:網膜血管炎と視力予後
2021年、イタリアの研究チームによるメタアナリシス(Turk et al.)によると、ベーチェット病の眼症状は再発と寛解を繰り返すのが特徴であり、網膜血管炎は血管の閉塞や出血を引き起こし、視力予後に大きく関わります。
早期から「まぶしさ」というサインを見逃さず、遮光や環境調整を行うことは、単なる疲れ目対策ではなく、大切な視機能を守るための戦略的な防衛策なのです。
PTケイのQ&A
まとめ


- 🔍 【症状の理解】 ベーチェット病の目は「ぶどう膜炎」だけでなく、微細な血流変化(虚血)や調節疲労が重なり合っています。
- 🎯 【戦略的な眼鏡選び】 「ライトオレンジ」レンズによるブルーライトカットと、場面に応じた「度数の使い分け」が全身の健康を守ります。
- 🕊 【未来への希望】 環境を整えれば、病気があってもやりたいことは諦めなくていい。視覚管理は、あなたの人生を彩り豊かにするツールです。
「見える」ことを当たり前にせず、大切にケアしていきましょう。あなたの目が、明日もっと穏やかな光を感じられますように。
科学的に目のケアについて情報を整理して、実際に眼科へ行き、眼鏡の処方箋を作ってもらい、JINSでカラーレンズを試した結果でした。これから、実際に作成して試していこうと思っています。今から楽しみです!また、結果をお伝えしますね!
引用文献
- Fan S, Shi X, Chen Z, Li X, Yu S, Li J. Retinal and choroidal microvascular alterations in Behcet’s disease without ocular manifestations: a systematic review and meta-analysis. Front Med (Lausanne). 2022;9:911990. doi:10.3389/fmed.2022.911990
- Kaur K, Gurnani B, Nayak S, et al. Digital eye strain- a comprehensive review. Ophthalmol Ther. 2022;11(5):1655-1680. doi:10.1007/s40123-022-00540-9
- Turk MA, Hayworth JL, Nevskaya T, Pope JE. Ocular manifestations of Behçet’s disease in children and adults: a systematic review and meta-analysis. Clin Exp Rheumatol. 2021;39(Suppl 132):S94-S101.
- Mozafar M, Amanollahi M, Samiee R, et al. OCTA measurements in Behcet’s disease across different stages of the disease activity: a systematic review and meta-analysis. PLoS One. 2025;20(7):e0323192. doi:10.1371/journal.pone.0323192
【免責事項と注意喚起】 本記事は、理学療法士の国家資格を持つ筆者の知識と経験、および執筆時点での信頼できる文献に基づいて作成されていますが、医学的な診断や治療を提供するものではありません。
記事内で紹介しているセルフケアや眼鏡の作成は、万人に効果を保証するものではなく、お体の状態によっては適さない場合もあります。
現在、医師の治療を受けている方は、主治医の指示を優先してください。
痛み、しびれ、急激な視力低下などがある場合は無理を行わず、速やかに専門の医療機関を受診してください。
本記事の情報を利用して生じた損害等について、当サイトは一切の責任を負いかねます。







