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【まとめ】認定理学療法士試験(共通問題)整理、試験対策 part2

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目次

はじめに

こんばんは。今年も昨年も記事を書かせていただきました認定理学療法士試験(共通問題) の対策、予想、要点整理について2017年度版から追加しました。

重要性の高いと思う部分について整理しています。試験を受ける方は、テキストに書いてあることばかりですが、ご参考になればと思います。試験を受けない方は、これが認定理学療法士に求められる知識であるということなのでご参考にしていただけたらと思います。いずれにせよ、理学療法士として知っておくべきことが試験に出るのだと思います。理学療法士協会を支えるのは理学療法士なので、理学療法士全体のレベルアップが必要なのかと思います。

また、試験範囲は2017年度と変わらないと思いますので、以前の記事もご参考にしていただけたらと思います。

協会が目指す専門・認定理学療法士の役割

ヒポクラテスの誓いについて

現実に医学部で使用されているものではなく直訳したものを記す。

医の神アポロン、アスクレーピオス、ヒギエイア、パナケイア、及び全ての神々よ。私自身の能力と判断に従って、この誓約を守ることを誓う。

  • この医術を教えてくれた師を実の親のように敬い、自らの財産を分け与えて、必要ある時には助ける。
  • 師の子孫を自身の兄弟のように見て、彼らが学ばんとすれば報酬なしにこの術を教える。
  • 著作や講義その他あらゆる方法で、医術の知識を師や自らの息子、また、医の規則に則って誓約で結ばれている弟子達に分かち与え、それ以外の誰にも与えない。
  • 自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない。
  • 依頼されても人を殺す薬を与えない。
  • 同様に婦人を流産させる道具を与えない。
  • 生涯を純粋と神聖を貫き、医術を行う。
  • どんな家を訪れる時もそこの自由人と奴隷の相違を問わず、不正を犯すことなく、医術を行う。
  • 医に関するか否かに関わらず、他人の生活についての秘密を遵守する。

この誓いを守り続ける限り、私は人生と医術とを享受し、全ての人から尊敬されるであろう!
しかし、万が一、この誓いを破る時、私はその反対の運命を賜るだろう。

 ヒポクラテスの誓い – Wikipedia

 ヘルシンキ宣言(1964)

⇒医学研究は単に科学的観点からだけでなく倫理的な観点からの妥当性が必要とされた。

以下、要点

  • 医学研究はすべての人の人間に対する尊敬を深め、その健康と権利を擁護する基準にしたがわなければならない。
  • 考察、論評、助言を添えて、特別に指名された倫理審査委員会に提出しなければならない
  • 対象者の自由意思によるインフォームドコンセントできれば、文書で得なければならない
  • ネガティブな結果もポジティブな結果と同様に刊行または他の方法で公表されなければならない。

個人情報保護法1条

  • 生存する個人に関する情報は個人情報の保護の対象になる。

倫理学〈人格に関する背景〉

  • 倫理学の基本理念=人間とは理性的存在
  • 人格概念を全面に出す立場がパーソン論
  • 人格概念は欧米の生命倫理に関する議論の中心理念

『倫理』に関する重要人物まとめ

Tooley(Tooleyのパーソン論)

⇒ある有機体は、諸経験とその他の心的状態の持続的主体としての自己の概念を持ち、自分自身がそのような持続的な存在であると信じているときに限り、生存する重大な権利をもつ

Engelhardt(Engelhardtのパーソン論)

⇒ヒト(human)と人格(person)を区別する。

  • ヒトは生物学的な概念
  • 人格は人間を固有な存在として認知
山鹿素行(ヤマガソコウ)

⇒人が人として生まれつきの性質と形ある身体を持つ以上は情欲もある。

波平恵美子(ナミヒラエミコ)

 ⇒日本人は身体のかけた部分、失われたまま見つからない部分があってはならないと考える 

 日本人の本質

上記の 山鹿素行(ヤマガソコウ)、波平恵美子(ナミヒラエミコ)の考え

  • 日本人は自然体のまま(生まれたまま)という価値観
  • 形式主義的、マニュアル偏重主義

医療倫理の変遷

  • 部分社会は2つに分けられる(規範的予期類型という政治やメディアなどと認知的予期類型という医療、経済など)
  • 生命倫理:医療倫理から生命倫理へ(生への理学療法、死への理学療法、特に在宅医療)
  • 医療倫理:医の倫理=医者の倫理
  • 生命倫理:背景として先端医療技術の進歩(高齢者増加、慢性疾患が医療の前面に出てきた、植物状態の患者が増加)
  • 生命倫理学の諸原理(1自律尊重原理2無危害原理3仁恵の原理4正義の原理) 
  • 環境倫理学の発展
  1.  自然の生存権:人間だけじゃなく生存の権利あり
  2.  世代間倫理:未来の世代を考える
  3.  地球全体主義:個人よりも地球の生態系維持を

医療過誤と法的責任

  • 刑事責任

加害者の反社会性あるいは反倫理性が処罰とされる。したがって、加害者の主観面が重視される

  • 民事責任

被害者の損害回復を目的とする制度であり、加害者の故意・過失によりその負担に軽重が生じない。

  • 行政上の責任

免許に関するものであり、医療の安全確保を目的としている。

臨床・疫学研究の推進

症例報告の研究性

  • 研究に該当しない症例報告

⇒他の医療従事者への情報共有、所属する期間内の報告会、機関外の理療従事者同士の勉強会や関連学会、医療従事者向けの専門誌等での個別の症例を報告する場合が該当する。 

  • 介入研究に該当する場合

⇒通常の診療を従前受けている治療方法を研究目的で一定期間継続することで他の治療方法の選択を制約するような行為を含む場合

⇒特定の治療効果を検証する目的で通常の理学療法を2群に割り付けることや単一の症例に一定期間特定の運動療法を予め継続する場合

  • 研究における観察と介入の違い

⇒観察研究とは、通常の医療行為を超えた介入を伴わず、ランダム化、割り付け等を行わない医療行為における記録、結果、検体等を用いる研究で疫学研究を含まないもの。

試験対策

 上記は特に半田会長がおっしゃっていた点から、重要であろう点を整理していますが、基本は指定研修のテキストをよく読んでおくことが重要になります。試験範囲は共通試験に限らず、講師の先生が重要であるといった部分や、太字や赤字なのでの部分が出やすい傾向があります。なんども読み返して試験に挑みましょう。

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