赤羽さんの書いた特集が理学療法ジャーナルにある
先日赤羽さんの情報取集に関する勉強会に参加させていただき、非常に勉強になったわけですが、その後メールで赤羽さんへ連絡したところアドバイスをいただいたのと、2019年5月の理学療法ジャーナルに赤羽さんが執筆した特集が記載していることを知り、かなり衝撃をうけました。理学療法と関係性の遠い方だと思っていたのですが、ジャーナルに執筆依頼を受け、記事を書いているのを知り本当にすごいなと思いました。
今回は、さっそく論文を拝見させていただきましたのでブログに乗せておきたいと思います。
『ゼロ秒思考』に基づく、患者全体像把握のための思考プロセス
2019年5月の特集は全体像を把握するでした。全体像とは、患者様に関するさまざまな情報を含めています。全体像把握により、その後の行動を迅速化し、即断即決、即実行が可能になると述べています。
患者像を作るためには、カルテからの情報収集や、本人からの情報、理学療法士による評価の結果を踏まえた統合と解釈の段階で形成されていくものだと個人的には考えています。そのためには、必要な情報を適切に収集し、必要な情報を臨床場面で確認していくことや家族、本人の考えを踏まえたり、幅広く情報を集める必要があります。私の病院ではいまだに紙カルテなので、情報は本当にあちこちに分散されています。それらがを効率的に集め、判断材料として行っています。こういった作業は、イメージ像のような形で形成しているところが大きいです。そして、常にその全体像を形成し、後進する作業を継続していくことになります。それが、定期的な評価などでもあったり、毎日の臨床であったりします。
今回は、赤羽さんの考案したゼロ秒思考や、2×2フレームワーク、オプションなど著書にも記載してありますが、それらを少し理学療法に応用できるようにわかりやすく特集としてまとめてありました。こういったフレームワークをうまく活用することで、迅速に全体像を把握できるようになること、そして最も大事なのは、組織として共有していくことができる可能性があると感じた点です。
理学療法士の全体像把握は、今まで経験的なところと、頭の中で巡ることを他のスタッフと話したりするなかで、疑問点や解決案がでて、相談しながら決めていく、チーム医療の形をとることが多いと思います。しかし、経験年数の浅いスタッフや他のスタッフとの間で、人によって把握できるレベルが違い、判断も異なる場合が出てきてしまいます。こういった点に対して、今回の特集は非常に役立つ内容であると感じました。
全体像把握を組織知としていくためには
フレームワークや情報収集を一元化し、スタッフみんなで共通のフォーマットを使用し、情報収集から全体像形成し即断即決、即実行を目指していくことができる可能性があります。しかしながら、病院や施設によってその具体的な方法は異なりますので当院に合った形は何かについて考える必要もあり、かなり大きなプロジェクトになってしまいそうです。そのため、現在私のグループで使用している予後予測シートを更新しさらに良いものにしていくような形で今後、今回の概念を取り入れていけるとよいなと思いました。
アクションプラン
今回の特集をよんで、まずはどういった形で自分の仕事に取り入れることができるかを考えていきたいと思います。仕事の場面でゼロ秒思考のメモ書きはいままでやったことがなく、自宅で行うことしかありませんでしたが、全体像把握などにも応用できるかを考えてみようと思います。
また、2×2フレームワークではどういった2軸を考えるべきかについて考え、使えそうなフレームワークを探していき、活用していきたいと思います。
オプションについては、何かを選択する場面で活用できそうなので、実践のどこで取り入れられるかについて検討していければと思います。
まずは、実践。ハードルを下げてもよいので、少しでも取り入れていければと思います。